北海道浦河町の保育現場が変わる
北海道の浦河町が公立保育施設に新たなキャッシュレス決済サービス「誰でも決済」を導入することが決まりました。この取り組みは2025年4月15日から開始され、今後私立の保育施設にも順次展開される予定です。これまで多くの保育現場で手間がかかっていた現金のやりとりが不要になり、保護者と保育士双方の負担が軽減されることが期待されています。
保育施設における現金の課題
近年、保護者の中には現金を持ち歩かない方が増えており、一時保育や延長保育などの料金を現金で支払うことが困難になっているケースが増加しています。このような中で、保育士はおつりの準備や現金管理に費やす時間と労力がかかる問題が指摘されています。これに対処する新しい試みが「誰でも決済」です。
キャッシュレスで手間いらず
「誰でも決済」は、保育士が現金を使わずに業務を行える環境を提供します。保護者は、VisaやMasterCard、QRコード決済(PayPayやau Payなど)を利用して、会員登録なしで簡単に支払いができるようになります。このシステムを導入することで、保育士はお金の管理から解放され、保護者もスマートフォン一つで気軽に支払いを済ませることができます。
この取り組みは、2026年度に実施される「こども誰でも通園制度」の導入に向けた準備とも言えます。この制度の開始にあたって、町内の保育施設における手間を少しでも減らし、保護者と施設の負担を軽減するための措置です。浦河町子育て医療課の田村氏は、「利用料金の現金徴収による手間が軽減されることを期待しています」と語っています。
幼児教育におけるDX推進
今回のサービス導入は地域全体でのデジタル化(DX)の一環とも言えます。保育施設が地域住民のコミュニティとして機能する中で、保育士はより多くの時間を子どもたちや保護者と向き合うことが可能となり、質の高いサービスを提供できるようになります。現金取引が減少することで、職場環境の改善にもつながることが期待されています。
サービス展開は今後も発展
「誰でも決済」の導入を通じて、保育施設におけるキャッシュレス化の流れはさらに加速していくでしょう。特に、近年は育児に関わる多様なサービスが求められる中で、こうした決済方法の選択肢が増えることは保護者にとって非常にメリットとなります。また、BABY JOBが提供する「手ぶら登園」などのサービスとも相まって、保護者の育児生活が改善されることが期待されます。
このように、浦河町の公立保育施設によるキャッシュレス決済導入は、地域社会における新たなスタンダードとなるかもしれません。今後もこの動きに目が離せません。各保育施設がどのように両者の負担を軽減していくのか、一連の展開に要注目です。