家庭の廃油を活用した中百舌鳥イルミネーション2025が華やかに点灯！

中百舌鳥イルミネーション2025がついに始まる

2025年11月25日、大阪府堺市北区の中百舌鳥駅前通商店街にて、「中百舌鳥イルミネーション2025」の点灯式が盛大に開催されました。初日には20名の来場者が集まり、テーマは『あなたの天ぷら油が、街を灯す光になる』。家庭や飲食店から集めた廃油を再生し、バイオ燃料として点灯しました。

点灯式の様子と地域の暖かい反応

点灯式は、雨予報にもかかわらず、カウントダウンの瞬間だけは奇跡的に雨が止み、商店街は温かい雰囲気に包まれました。住民や学生、家族連れの皆さんが揃い、点灯の瞬間には小さな歓声が上がりました。会場の雰囲気は、地域コミュニティの結束を感じさせるものでありました。

商店街全長約400メートルのうち、今回は32メートルを点灯区間として整備。これにより、地域住民が“小さな一歩”を実感できる素敵な場所が誕生しました。

点灯式の様子

廃油から生まれた光の仕組み

このイルミネーションの特長は、家庭から集めた天ぷら油を植田油脂株式会社がB5バイオ燃料に再生し、それを用いてイルミネーションを点灯するという持続可能なモデルです。実際の循環の流れは以下の通りです：
1. 商店街の店舗や家庭から廃油を回収。
2. 植田油脂株式会社が廃油をB5バイオ燃料に再生。
3. 再生された燃料をディーゼル発電機に投入し、イルミネーションを点灯。

また、初年度は廃油の回収量が10リットル、再生されたバイオ燃料は1リットルだけでした。さらには、発電機の設置スペースやレンタル費の問題もあり、イルミネーションの点灯は初日のみとなりました。

環境教育と地域の意義

このプロジェクトは単に美しい景観を作るだけでなく、余剰の油を光に変える資源循環の重要性を地域に浸透させる素晴らしい試みでもあります。子どもたちへの環境教育にも繋がり、地域の防犯向上や商店街の活性化に寄与しています。

地域の店舗からは、「24時まで点灯してほしい」「夜の明るさが安心に繋がる」といった声も届いており、イルミネーションが治安向上にも大きな役割を果たしていることがわかります。アーケードを持たないこの商店街において、光が地域を支える象徴的な存在となっているのです。

中百舌鳥駅前商店街振興組合会長の熱い想い

イルミネーションの点灯式では、中百舌鳥駅前商店街振興組合会長の中村誠氏が挨拶をし、「廃油をリサイクルし、地域の資源を光に変える第一歩になりました。今後もこの取り組みを続け、点灯区間を広げていく所存です。」と語りました。

今回のイルミネーションは、ただの光の祭典ではなく、地域の人々が協力し合い、未来につながる取り組みの出発点でもあるのです。