三生医薬とポーラの共同研究が日本分子生物学会での発表を控えた抗酸化の新しい潮流

共同研究の成果発表が迫る

三生医薬株式会社と株式会社ポーラが手を組んで行った新たな共同研究が、2025年12月に横浜で開催される第48回日本分子生物学会年会で発表される予定です。この研究はフラボノイドとアスコルビン酸の協力的な作用に注目し、抗酸化メカニズムの解明に挑んだものです。

1. 研究の背景

現代社会において、私たちの身体は紫外線や環境ストレスなどによって、日常的に酸化ストレスを受けています。これに対抗するためには、抗酸化成分が果たす役割が非常に重要です。特に、アスコルビン酸（ビタミンC）は即効性のある抗酸化作用を持っていますが、持続的な防御力を高めるための戦略が求められています。

2. フラボノイドの探索

本研究では、三生医薬の学術チームがフラボノイドの中から抗酸化作用が強く、アスコルビン酸との親和性が高い柑橘由来のフラボノイド群に注目しました。レモン、ベルガモット、じゃばら、青みかんといった原料が有望視されています。これらの成分がどのように相互作用し、抗酸化力を高めるのかが言及されます。

3. 複合エキスの有効性

アスコルビン酸の作用を補強するために、三生医薬はフラボノイド群を組み合わせた複合エキスの研究を進めました。予備試験を通じて、この複合エキスがアスコルビン酸の持続性を向上させる知見を発見。これにより、酸化ストレスに対抗するための新しいメカニズムが明らかになりました。

4. 技術支援と成果

ポーラの「細胞レベルでの酸化ストレス試験」において、三生医薬は技術的な支援を行いました。これにより、植物エキスとアスコルビン酸を組み合わせた複合エキスが細胞の活性酸素種（ROS）の発生を抑制するデータを取得。これが求められている抗酸化の強化手段としての有効性を示すことができました。

5. 今後の展望

「顧客専任チーム」として、三生医薬は、ポーラの製品開発に無償で支援を行い、多面的に寄与しました。今村社長のコメントを通じて、この取り組みがOEM市場における新しいビジョンであることが語られています。お互いの強みを生かすことで、アルカリ性に強く、顔の固さを改善するような独自の製品が生まれる可能性があります。