EXPOで注目の「上司ガチャ」改善に向けた心理学的アプローチ

2025年11月19日から21日にかけてインテックス大阪で開催された「第1回理想の管理職EXPO（総務・人事・経理Week内）」において、株式会社イマジナが出展し、多くの企業担当者が集まりました。特に、イマジナのブースやセミナーは、組織の方向性やモチベーション向上を図りたい経営者や人事担当者から熱い注目を集め、初日は立ち見が出る盛況ぶりでした。

「上司ガチャ」が引き起こす組織の悩み

昨今SNS上で話題になっている「上司ガチャ」。これは、社員がどの上司に担当されるかという要素が、業務へのモチベーションや定着率に大きく影響する現象を指しています。この問題に直面している企業が増えており、特に若手社員の定着率が低下していることが懸念されています。

イマジナ代表の関野吉記氏は、特別セミナーでこの現象を心理学の観点から解明しました。「細かすぎる指示」と「自主性を尊重するあまりの放置」が、社員にとっての「学習性無力感」をもたらす要因であると指摘しました。これは、上司が良かれと思って行う行動が、逆に部下の自己効力感を損ねてしまうという事実を示しています。

参加者の中には、この説明に深く頷く人々が多く、セミナーは大きな反響を呼びました。関野氏は、スキルやテクニックを教えることは重要ですが、それ以上に上司自身の心の在り方や、部下が挑戦する意欲を阻害しない存在であることが大切だと訴えています。こうしたメッセージが、参加者の心に響いたのです。

見える形で企業の理念を提示

セミナーの熱が収まらないまま、イマジナのブースには多くの人々が訪れました。ブースでは、企業理念やビジョンを示すためのツールである「ビジョンマップ」や「カルチャーブック」が展示されていました。

「理念浸透の実践方法がわからなかった」という来場者も、実際の事例を通じて具体的なイメージを掴むことができ、「自社の想いを部下に伝えるための方法が見つかった」と手応えを感じていました。

特に今回のEXPOのテーマである「上司ガチャ」に関連して、管理職が自社の語り部（アンバサダー）となるための研修プログラムへの関心が高まっています。関野氏の著書『管理職のチカラ～採用も、業績も、人材育成で変わる～』を来場者限定で用意したところ、初日分が瞬く間に配布終了したことからも、関西企業の「本気で変わりたい」という熱意を肌で感じることができました。