11月26日は「いい風呂の日」ヒートショックを防ぐ新サービスの紹介

ヒートショックを防ぐ新たな試み

毎年11月26日は「いい風呂の日」として、入浴に関連したさまざまな取り組みが行われています。今年も例外ではなく、大阪に本社を構える株式会社エクセル・クリエイツと鹿児島大学の林敬人教授が連携し、ヒートショック防止のための新たな無料サービス「入浴時警戒情報」を提供する取り組みが進められています。このサービスは、入浴時の危険度をLINEでリアルタイムに通知するもので、今年で3年目を迎えます。

ヒートショックとは

ヒートショックは、急激な温度変化によって血圧が上下し、心臓や脳の血流が不足することから引き起こされる症状です。この現象は特に冬場、浴室と脱衣所の温度差が大きいときに多く見られます。特に65歳以上の高齢者は、そのリスクが顕著であり、厚生労働省の2024年のデータにより、浴槽内での心筋梗塞や脳卒中による死亡が多く報告されています。

入浴時警戒情報のサービスについて

この「入浴時警戒情報」では、危険度を「危険」「警戒」「注意」の3段階で分けて通知します。現在は鹿児島県において11月から翌年2月まで配信が行われています。LINEで友達追加することで、自身の居住地域における危険度を即座に確認でき、必要に応じて自分自身の入浴方法を見直すきっかけとなります。

ヒートショック対策の具体策

1. 脱衣所や浴室を温める：入浴前に温度を管理することで、急激な温度変化を避けることができます。
2. 適切な水温設定：長時間の入浴を控えつつ、浴槽の水温を高く設定しないことも重要です。
3. かかり湯の実施：心臓に負担をかけないよう、浴槽に入る前に徐々に体を慣れさせます。
4. 声かけの習慣化：同居者とお互いに入浴前の声かけを行うことで、注意を促し合います。

これらの対策も、LINEを通じて詳しく紹介されています。

周知活動とその効果

昨年は、サービス開始からの登録者数が約3倍に増加し、特に50代や60代の年代においてはさらに大きな伸びを見せました。また、危険度が高いとされた日には、注意を促したり入浴を控えたりといった行動変化が約50％見られたとのことです。

今後の展望

この取り組みは、将来的には日本全国へ拡大することを目指しています。現在の鹿児島県だけでなく、データ収集を通じて他の地域にも展開予定です。エクセル・クリエイツは、より多くの人々が安全に入浴できるよう、この情報提供サービスを充実させる努力を続けています。健康を守るための一歩として、このサービスをぜひ活用してみてください。