心をつなぐ音楽の力　全音楽界によるチャリティコンサートが開催

第12回「全音楽界による音楽会」3.11チャリティコンサート

2025年3月11日、サントリーホールで「全音楽界による音楽会」3.11チャリティコンサートが行われました。このイベントは、2011年の東日本大震災の後、音楽家たちの団結の象徴としてスタートし、今年で12回目を迎えました。

発起人である三枝成彰、湯川れい子、コシノジュンコ、林真理子らの呼びかけで始まったこのコンサートは、無償で出演するアーティストやオーケストラメンバーによって支えられています。観客は1万円以上の寄付を通じて無料で入場し、その全額は「公益社団法人3.11 震災孤児遺児文化・スポーツ支援機構」を通じて、震災の遺児孤児の支援に使われます。

開演前の囲み取材では、三枝さんが「14年間、皆さんにノーギャラで参加してもらっていることに感謝しています。このコンサートを通じて、私たちは250名の子供たちを支援し、良い大学へ進学したり、医者になったりした方々がいるのです。」と述べました。また、湯川さんは「初期の頃は、アーティストに出てもらうと共に寄付してもらっていましたが、今では全てのジャンルのトップアーティストに無償で出演していただけるようになりました。」と、その成り立ちを振り返りました。

コシノさんは、「14年前、津波の映像を見て、何かをしなければと急いで集まりました。多くの寄付金が集まり、今も続いていることが素晴らしいです。」と、コンサートの意義を強調しました。林さんも未来への意気込みを語り、出場アーティストたちの挨拶が続きました。

池畑慎之介（ピーター）は「今回は呼んでいただき、少しでもお力になれればと思い参加しました。」と語り、神野美伽は「私の歌が少しでも役立てれば嬉しいです。」と述べました。小林幸子も「第1回から出演しており、社会貢献につながる公演に参加できることが嬉しいです。」と話し、松本伊代もその活動に対して感謝の気持ちを示しました。

公演レポート

コンサートは、クラシックからポップス、歌謡曲まで多様なジャンルが揃い、指揮は三ツ橋敬子と渡辺俊幸が担当。総合司会には露木茂と永井美奈子が名を連ねました。コンサートが始まる前に、塾生の内山基が震災で亡くなった父を想い医学部に入り、今年無事に卒業したことを報告し、感謝の気持ちを伝えました。

コンサートは樋口達哉の「オー・ソーレ・ミオ」で幕開け。続く桜井万祐子や市原愛のパフォーマンスが会場を熱くし、中盤では森口博子がアニメ映画のテーマ曲を歌い、松本伊代も盛り上がるパフォーマンスを展開しました。

クミコの「愛の讃歌」やcobaのアコーディオン演奏も観客を魅了し、神楽坂女声合唱団や横山幸雄、宮田大も素晴らしいパフォーマンスを披露。さらに大谷康子が「ツィゴイネルワイゼン」をドラマティックに演奏し、氷川きよしは感動を呼ぶ「白雲の城」を披露。小林幸子が新しい衣装で「千本桜」を歌い上げた時には、客席も一体になって盛り上がりました。

約3時間にわたって素晴らしい音楽が織りなすこのコンcert。集まった寄付金は2112万4505円に上り、2026年にも再度開催されることが告知され、来場した全ての人々がこの特別な日を心に留め、次回も足を運ぶことを願っていました。公式ホームページもぜひ訪れてみてください。公式ホームページ