異色の音楽家、高田漣が贈る初小説『街の彼方の空遠く』の魅力

高田漣、初の小説『街の彼方の空遠く』がついに登場！

音楽界の異端児、高田漣が初めて手がけた小説『街の彼方の空遠く』が、2025年6月27日に発売されます。この作品は多彩な音楽セッションで知られる彼が、どのように物語と共鳴し、心の奥底にしまい込んだ感情を形にしたかを知る貴重な機会です。

多彩な背景をもつ高田漣の魅力

高田漣は、フォークシンガーである高田渡の息子として生まれ、音楽家、プロデューサー、作曲家として幅広く活動しています。これまで多くのアーティストと共演し、数々の楽曲を生み出してきました。今年の5月にはYMOトリビュートコンサートに出演し、さらにはJR東日本のCMソングにも歌唱を提供するなど、彼の活躍は絶えません。

小説『街の彼方の空遠く』の内容

本作は、高田漣が故郷である吉祥寺を舞台に、過去と現在、未来にわたるストーリーを描いた壮大な「吉祥寺」3部作として構成されています。物語は「幕前」、「第一幕フォーク・ソングまたは44／45」、「幕間Ⅰ」、「第二幕ネイチャー・ボーイまたは考察三一」、「幕間Ⅱ」、「第三幕恋は桃色〜16 coaches long〜」という構成に分かれています。

特に「第一幕フォーク・ソングまたは44／45」では、1994年に起こったフロッピーディスクの読み込みエラーから始まる物語が描かれ、97年の懐かしさにあふれる音楽やアーティストが数多く登場します。また、「第二幕ネイチャー・ボーイまたは考察三一」では、デキシーランド・ジャズのリズムにのせた緻密なストーリー構成が光ります。

音楽と文学が交差する世界観

物語の中には、音楽、映画、文学など、さまざまな要素がちりばめられています。高田漣がこれまでのキャリアで培ってきた豊かな知識が惜しみなく発揮されており、読者はそれぞれの場面でひとしお楽しめることでしょう。特に、実在の吉祥寺の名店やアーティストが作中に登場することで、リアリティのある舞台設定が成り立っているのも魅力的です。

高田漣からのメッセージ

高田漣は、自身の作品を通して、物語を書くことが「弔鐘をうつこと」であると表現しています。彼は、この作品を通じて人々と再会し、さまざまな記憶や感情を再生することができると感じているようです。この作品を通じて、多くの読者に彼の思いが届くことを願っています。

終わりに

高田漣の初の小説『街の彼方の空遠く』は、音楽、映画、小説、そして家族との記憶が織り交ぜられた、唯一無二の作品となっています。音楽愛好者や文学ファンはもちろん、広く人々に響くストーリーが描かれていることから、2025年の発売が今から待ち遠しい一冊です。

本作の詳細や購入は、河出書房新社の書籍ページをご覧ください。