大阪ガス、米国でのバイオメタン契約を締結
大阪ガス株式会社の100%子会社、Osaka Gas USA Corporation(OGUSA)は、米国のバイオメタン生産企業であるArchaea Energyとの間で画期的な調達契約を締結しました。この契約に基づき、OGUSAは、米国における埋立地由来のバイオメタンを取得することになります。具体的には、約2.6万Nm³(約20トン)のバイオメタンで、これをフリーポートLNG基地で液化し、その後、関西にあるLNG基地で受け入れる予定です。
この取り組みは、関西のお客様に提供される都市ガスに、Archaea Energyが生産したバイオメタンの環境価値を加えることを目指しています。バイオメタンは、CO₂除去を行うことで天然ガスと同等のメタン濃度を有するガスであり、燃焼時には新たな二酸化炭素を放出しないため、都市ガスの脱炭素化に大きく寄与するとされています。
そのため、バイオメタンは今後のエネルギー市場において重要な存在になっていくと考えられています。米国は、豊富な有機資源や先進的な政策により、バイオメタン生産のパイオニアであり、今後日本における主要な輸入先になる可能性も高いです。
環境価値の追跡と利用
今回の契約では、米国のバイオメタン製造事業から得られる環境価値を都市ガス利用時に活用することが計画されています。しかし、日本国内では、現在この環境価値の活用が認められていないため、国の審議会で新たな算定ルールが検討されています。
OGUSAは、北米で運用されている「M-RETS(Midwest Renewable Energy Tracking System)」を用いて環境価値の証明や追跡を行い、持続可能なエネルギーへの移行を目指します。このシステムによって、グローバルなエネルギーの流れを見守る仕組みが構築されることになります。
企業の挑戦と未来のビジョン
Daigasグループは、2025年2月に発表した「エネルギートランジション2050」の理念のもと、脱炭素社会に貢献するための技術やサービスの開発に注力しています。気候変動やその他の社会的課題への対策を推進し、さらなる進化を目指す企業グループとしての役割を果たすべく、取り組んでいます。
今回のバイオメタン調達契約は、大阪ガスによる持続可能なエネルギー戦略の一環であり、関西の皆様により良いエネルギー供給を実現するための重要なステップとなるでしょう。今後の進展に大いに期待が寄せられます。
まとめ
大阪ガスの新たなバイオメタン契約は、エネルギーの未来を切り開く重要な契約です。このような取り組みを通じて、我々は持続可能な社会の実現を目指します。