大阪・アワーズの企業内保育園が生み出した多様性のある職場環境
和歌山県白浜町にあるテーマパーク『アドベンチャーワールド』を運営する株式会社アワーズが、自社の企業理念に基づいて設立した企業内保育園『キラボシ』の取り組みについて紹介します。この保育園の開設は、女性管理職やリーダーの増加に大きく寄与しており、多様性のある働きやすい職場環境が実現されています。
企業内保育園の必要性と目的
アワーズは「こころでときを創るSmileカンパニー」として、理念経営に取り組んでいます。「ゲストのSmileを創るためには、まずは社員のSmileを創る必要がある」という考え方のもと、特に女性社員が育児と仕事を両立できる環境を整える必要性がありました。
多くの社員が県外から来ているため、子どもが生まれた際に祖父母のサポートが得られず、やむを得ず退職することになる人も多かったのです。特に2人目の育児では「2人目の壁」と呼ばれる困難があり、この問題を解決するため2018年に『キラボシ』を開設しました。この施設は、社員たちが安心して子育てに取り組めるサポートを提供することを目的としています。
開設に向けた準備プロセス
保育園の開設にあたっては、まず社員からのヒアリングを実施。アドベンチャーワールドの自然や動物に触れることを生かした独自のプログラムが策定され、要望に応える保育環境が整備されました。また、企業内保育園は「選択肢の一つ」として広く周知され、プレッシャーを感じずに利用できるように配慮されています。
さらに、スマホアプリでのコミュニケーションや「子育てアシスト制度」を導入することで、社員の働きやすさが向上しました。従来の勤務体系に柔軟性を持たせ、社員が育児と仕事の両立を図れる環境を整えています。
TUNAG導入の背景と目的
アワーズがTUNAGを導入したのは、社員のエンゲージメント向上を目指す企業理念の一環です。新型コロナの影響で企業の価値観が揺らぐ中、レジリエンスの高い組織作りが求められると判断しました。TUNAGを社内ポータルサイトとして利用することで、業務や情報を一元化し、社員間のコミュニケーションを活性化させることができました。
TUNAGの効果
TUNAGは社員全員が利用できるツールとして機能し、部署間の情報共有を促進しています。保育園スタッフは、他の部署の活動を知ることによって新たなアイデアを得ることができ、さらには保育活動の様子を発信することで社内のインナーブランディングにも寄与しています。
さらに、企業内保育園の成長も顕著で、スタッフソーが5名から11名、園児数も2名から18名にまで増加。「運動会」の開催も成功を収め、社員からの高い関心を集めています。
女性管理職の増加と多様性
『キラボシ』の開設によって、女性管理職やリーダーの数が8.5倍に増加しました。このことは、より多様な人材が活躍できる環境が整った証拠でもあります。障がいを持つ方や外国籍の方、LGBTQ+の方の受け入れも進み、多様性に富んだ職場が実現されています。
産休・育休中のつながり支援
TUNAGは産休や育休中の社員とも柔軟に連携が取れる仕組みとなっており、会社からの情報発信や交流会の告知が行われています。これにより、社員は社会的には孤立せず、円滑に職場復帰ができるようサポートされます。
まとめ
アワーズが行った企業内保育園の開設は、社員の働きやすさを大きく向上させる重要なステップでした。TUNAGの導入により、社内コミュニケーションの活性化や多様性の推進が実現され、今後もさらなる発展が期待されます。企業理念に基づいた働きやすい環境作りは、社会全体にも良い影響を与えることでしょう。