岡山大の新設計指針
2025-10-19 00:06:13

岡山大学が次世代熱電変換材料の設計指針を発表

岡山大学が次世代熱電変換材料の新設計指針を発表



2025年10月18日、岡山大学が発表したリサーチによって、次世代の有機高分子系複合熱電変換材料に関する新しい設計指針が明確化されました。この研究は、岡山大学をはじめ、エチオピア、中国、シンガポールの研究者と共同で行われました。

熱電変換材料は、排熱を直接電気に変換するエネルギー材料として注目されており、特に有機高分子系材料は低コスト、フレキシブル、軽量という特性を持っています。しかし、これまでは温度差から生まれる電圧を示すゼーベック係数と、電気の流れやすさを示す導電率の両方を高めることが難しく、効率化が進んでいませんでした。

研究チームは、異なる材料が接する界面でのエネルギー障壁が、低エネルギーキャリアを遮断し、高エネルギーキャリアのみを通過させる「エネルギーフィルタリング効果」を利用することにより、設計の指針を示しました。これにより、特定の条件下での高効率なエネルギー変換が可能となります。

研究成果の意義



この新しい設計指針は、特に150℃以下の未利用排熱を効率的に電力へと変換するために役立ち、持続可能で低炭素な社会の実現に寄与することが期待されています。ウェアラブルデバイスやフレキシブルセンサー、自立電源デバイスなどの新しい応用も視野に入れられており、社会実装を進める基盤の築きが進んでいます。

林靖彦教授は、「本研究は、国際的な共同研究によって得られた成果であり、これまでの経験的な条件最適化を超えた普遍的な設計原理の体系化を目指したものです」とコメントしています。学術雑誌「Journal of Materials Chemistry A」に掲載された本論文では、熱電変換特性を向上させるための具体的な設計指針が網羅されています。

今後の展望



岡山大学の成果は、持続可能な社会へ向けた新しいエネルギー変換技術の基礎となるものであり、さまざまな産業における応用が期待されています。研究者たちは、さらなる改良と新技術の開発に取り組むことで、効率的なエネルギー利用の促進を目指しています。

本研究の詳細については、岡山大学の公式ウェブサイトや学術雑誌で確認することができます。新しい設計指針が実用化される日が待たれます。


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