千葉大学におけるフィルム型ペロブスカイト太陽電池の水田導入を通じた地域再エネの未来
近年、再生可能エネルギーの導入が加速しています。特に2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、太陽光発電はその中心的な役割を担っています。しかし、日本の限られた平地面積のため、従来のシリコン系太陽電池では適地が不足しがちです。そこで、農地に目を向けた営農型太陽光発電が注目され、特に水田は多大な潜在能力を秘めています。
この文脈において、積水ソーラーフィルム株式会社、株式会社TERRA、千葉大学、千葉銀行、ひまわりグリーンエナジーの5社は、2026年3月に千葉大学柏の葉キャンパスにてフィルム型ペロブスカイト太陽電池を用いた営農型太陽光発電設備の設置を開始することを発表しました。この取り組みは、農業と再生可能エネルギーの両立を目指し、新たなデータ収集や性能評価を通じた革新を図ることが狙いです。
背景
再エネの導入拡大が必要視される今日、特に注目されるのが太陽光発電です。しかし、平地面積が限られる日本では、太陽光発電所の設置が困難です。この点で、農地、特に水田は新しい可能性を秘めています。ペロブスカイト太陽電池は、その軽量性と柔軟性により、農地上に設置することができるため、営農型太陽光発電としての実用性が期待されています。
本連携の目的
この5社による連携では、以下の項目が予定されています:
1.
実施場所:千葉大学柏の葉キャンパス(千葉県柏市)
2.
期間:2026年3月から3年間
3.
活動内容:
- 水田におけるレンズ型モジュールの性能評価
- 農作業や稲の収穫量・品質への影響の検証
- メタンなど温室効果ガスの発生量の影響検証
4.
電力供給:発電された電力は千葉大学のオンサイト型太陽光発電設備を通じて買い取られます。
各社の役割
- - 積水ソーラーフィルム:フィルム型ペロブスカイト太陽電池の提供および設置仕様の検討
- - TERRA:発電設備の建設と運用・保守
- - 千葉大学:圃場の提供と影響評価
- - 千葉銀行:ファイナンス支援と事業性評価
- - ひまわりグリーンエナジー:地域への普及促進
期待される成果と今後の展開
本連携を通じて、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の導入は、地域のカーボンニュートラルに向けた取り組みに寄与するとともに、地域の課題解決や農業の持続可能性に大きな影響を与えると期待されています。また、千葉大学は、本検証を通じて地球温暖化や高温問題に対する解決策を科学的に見出し、将来的な戦略に活かしていく意向です。
さらに、TERRAや千葉銀行、ひまわりグリーンエナジーは地域全体でのGX(グリーントランスフォーメーション)の推進を目指しており、具体的な成果を通じた地域の成長を促進することが求められています。
この取り組みが進展することで、農業と太陽光発電の両立した新たな形が実現することが期待されており、地域に根ざした再生可能エネルギーの推進に向けた一歩となるでしょう。