RKBラジオドキュメンタリーが九州・沖縄で1位を獲得
RKB毎日放送が制作したドキュメンタリー番組『障がい者のきょうだい~心の重荷をおろして~』が、2025年日本民間放送連盟賞ラジオ教養番組部門の九州・沖縄地区審査で栄えある1位を獲得しました。この結果は、福岡市で行われた審査会において、7月7日に発表されたものです。
障がい者のきょうだいに迫る新たな視点
この番組は、障がいを持つ兄弟や姉妹が抱える心の重荷に焦点を当てた内容になっています。多くの人が障がい者本人やその親に注目する一方で、きょうだいの苦悩についてはあまり語られる機会がありません。この現状を踏まえて、何が彼らの心を重くしているのかを掘り下げて作品を制作しました。
中心人物の太田信介さん
番組の中心人物となるのは、「きょうだい会」のリーダーである太田信介さん。彼は自閉スペクトラム症の弟、宏介さんを抱えながら育ちました。若い頃には自身の弟の存在を隠そうとする時期もあった信介さんでしたが、弟の絵に触れることで癒しを得て、関係が変わっていきました。そして、現在ではアートビジネスを兄弟で立ち上げるまでになったのです。
アートビジネスの成功
宏介さんは、自身の独特な色使いと大胆な構図で知られる動物画を制作し、時には高値で取引されることもあります。その作品は、2024年秋にはTBSの番組に採用されるなど、広く知られる人気を博しています。信介さんは、自身の経験から、同じように悩む「きょうだい」たちを支えるために「福岡きょうだい会」を設立し、全国のきょうだいのネットワークを強化しています。
番組の重要性
このドキュメンタリーでは、きょうだい会のメンバーへのインタビューを通じて、結婚問題や親亡き後の対処、言葉にすることの重要性など、きょうだいが直面する現実に迫ります。審査員の一人は、「障がいの有無にかかわらず、家族の問題として考えさせられる内容であり、こうした放送がきっかけになり、横のつながりができることで、さらなる理解が進むことを期待します」とコメントしました。
再放送情報
この受賞を受けて、RKBラジオでは再放送が決定しました。『障がい者のきょうだい~心の重荷をおろして~』は、8月30日(土)の午後2時から再放送されますので、ぜひご覧ください。
番組詳細
- - タイトル: RKBラジオドキュメンタリー『障がい者のきょうだい~心の重荷をおろして~』
- - 放送日時: 2025年1月3日(金) 18:00~19:00
- - 制作スタッフ: ディレクター・石川恵子、編集・寺岡章人、ナレーション・田中みずき、プロデューサー・宮岡朋治
- - 番組ウェブサイト: RKBラジオ公式サイト
このように、RKBラジオのドキュメンタリーは、さまざまな視点から障がい者のきょうだいの状況を丁寧に描写し、大きな社会的意義を持っています。今後の活動に期待が寄せられています。