大和ハウス工業がウッドデザイン賞2025を受賞
大和ハウス工業株式会社(大阪市)が、「ウッドデザイン賞2025」で3つの作品を受賞しました。この受賞は同社にとって6回目となり、累計では9作品の受賞に至りました。この賞は木の特性や価値をデザインで再定義することを目的としており、建築・空間、製品、活動、研究などが評価される顕彰制度です。今年度は206作品が受賞し、木材の利用を促進する重要性が再確認されています。
受賞作品の紹介
1. 河村電器産業株式会社つくば工場食堂棟
この建物は、河村電器産業が1990年に工場を設立して以来、従業員たちがリラックスできる空間を提供するために設計されました。「FOREST DINING」をテーマに、内部・外部にわたり多くの木材を使用しており、オープンな大空間は森林に溶け込むような心地よい視界を生み出しています。2025年4月に完成予定のこの食堂棟は、豊かな環境の中で従業員の活力を高める重要な役割を果たします。
2. 万博バス停建築プロジェクト(wavy)
万博バス停のこのプロジェクトは、2025年の日本国際博覧会の会場内に位置し、そのデザインは未来のエネルギー発信の場として機能します。ボロノイデザインを取り入れ、自然のエネルギーを感じさせる空間を創造。また、国産の杉材を使用し、温かみのある雰囲気を演出しています。屋外施設としての耐久性にも配慮されており、塗装や接着においても工夫が施されています。
3. 間伐材耐火外壁「カンタイパネル」
この外壁パネルは、10階建て以上の中高層建築物に利用できるもので、木質系カーテンウォールとして日本で初めて60分の耐火性能の認定を受けています。さまざまな樹種からなる間伐材を利用することで、地域の製材所の加工を可能にし、環境負荷の低減に貢献します。木材の新たな価値を提供するこの技術は、地域資源の再利用を促進する上でも重要な役割を果たしています。
大和ハウス工業の今後の展望
今回の受賞を糧に、大和ハウス工業は引き続き高品質な木造建物の設計・施工に努め、木質建物の技術開発を進めていく考えです。木の良さや価値を再評価しながら、心豊かな暮らしと社会の実現を目指しています。
各受賞作品の詳細は、以下のリンクからご確認ください。
木材を使ったクリエイティブな取り組みが進む中、これからの日本の建築業界においても、持続可能な社会に向けた新たなモデルが続々と登場することが期待されます。