ヤンマーとアクアステージの新たな提携
先日、ヤンマーホールディングス株式会社と株式会社アクアステージが事業共創を目的とした資本業務提携に合意しました。この提携は、陸上養殖の分野における水質浄化ソリューションの開発を目指しています。
アクアステージは、独自の水質浄化技術を駆使した「完全閉鎖型陸上養殖システム」を開発している企業であり、世界初のシロサケの陸上養殖に成功しています。さらに、トラフグやビワマス、エビ、ヒラメなども内陸地である滋賀県で養殖生産しています。この「完全閉鎖型陸上養殖」は、海水温の上昇や寄生虫、魚病のリスクを排除した安全な水産物の生産を可能にし、地域のブランド化を推進しています。
特に注目すべきは、アクアステージの技術が京都の平等院の阿字池の水質維持管理にも使われており、地域の水質浄化に貢献している点です。水質浄化技術が地域社会にも影響を与えることは、持続可能な社会の形成に寄与します。
ヤンマーグループは「A SUSTAINABLE FUTURE」を基盤に、持続可能な漁業の実現を目指しています。「獲る漁業から育てる漁業」へのシフトを行い、養殖設備や海洋ソリューションを通じて資源の無駄を防ぎ、持続可能な社会を実現しようとしています。
今回の提携においては、アクアステージの水質浄化技術とヤンマーのエネルギーマネジメントや流体・熱制御技術が相互に活用され、新しい水質浄化ソリューションの創出が期待されています。これにより持続可能な養殖業への貢献も目指しています。また、ヤンマーグループの広範なネットワークを通じて、アクアステージの事業も拡大する見込みです。
アクアステージの本社は滋賀県草津市にあり、代表取締役の大谷洋士氏が率いるこの企業は、地域の養殖产业をリードする存在となっています。彼らの取り組みを通じて、環境に配慮した持続可能な養殖業がどのように展開されるのか、今後の動向が非常に楽しみです。
ヤンマーの企業理念
ヤンマーは1912年に大阪で設立され、1933年には世界初の小型ディーゼルエンジンを実用化した産業機械メーカーです。「大地」「海」「都市」の各フィールドで活動し、アグリ、建機、マリン、エネルギーシステムなど多岐にわたる事業を展開しています。彼らの企業理念には、環境負荷を低減しながら顧客に新たな価値を提供することが組み込まれています。
ヤンマーは「未来を育む」という価値観のもと、持続可能な豊かさを実現するために日々努力を重ねています。詳しい情報は、ヤンマーの公式ウェブサイトでご覧いただけます。
まとめ
ヤンマーとアクアステージの提携は、持続可能な水産業の未来を築くための大きな一歩です。双方の強みが融合することで、新たな水質浄化技術や陸上養殖の実現が期待されます。この取り組みを通じて、地域産品のブランド化や安心・安全な水産物の価値向上が進むことを心から願っています。