パティーナ大阪で進化するアートの祭典
大阪の新たなランドマーク、パティーナ大阪が2025年5月にオープンし、早速注目のアート展示が開催されます。来る8月23日から9月7日まで、同ホテルの1階ギャラリースペースで展開されるのは、「重い線、軽やかなタッチ」と題されたアートイベント。この展示は、シンガポール観光局や地元のNPO「ART:DIS」とのコラボレーションによって実現しました。
多様性と共生がテーマ
本展示では、日本の知的障害者アーティスト岡元俊雄氏と、ダウン症を抱えるシンガポールのアーティスト、フェーン・ウォン氏による作品が展示されます。これにより、障害を抱えたアーティストたちにも表現の機会を提供し、国境を超えた文化交流の推進を目指しています。アートを介して違いを理解し、尊重し合う場を提供することで、より包摂的で多様な社会が実現することを願っているのです。
商業的なラグジュアリーだけでなく、パティーナ大阪が大切にする「トランスフォーマティブ・ラグジュアリー」の理念を体現したこのイベントは、来場者に新たな視点を提供し、感動的な文化体験をもたらすことでしょう。
アーティストの独自性
「重い線、軽やかなタッチ」は、岡元氏とウォン氏、二人のアーティストによる共演で、大きな静かな瞑想の場を提供します。観客は、彼らの制作の根底にある感性に触れ、一筆の線や切り込みといった日常の行為が持つ表現力について考えさせられる機会を得ることができます。
岡元氏の作品は、墨を使った豊かなドローイングが特徴で、音楽を聴きながら床に寝転び描かれるこの作品群は、重なり合う線が独特なリズムと躍動感を生み出しています。一つひとつの線が繰り返し描かれることで、強いエネルギーを宿した作品が生まれるのです。彼のモチーフは人物や風景であり、墨汁と割り箸を駆使して表現されます。
一方で、ウォン氏の作品は、廃棄された掲示用紙を繊細な切り絵に昇華させる技術が魅力的です。彼女の作品には色彩が溢れ、遊び心や丁寧な手仕事が強く感じられます。シンガポール出身の彼女は、「第1回 UOL × Art:Dis アート賞」での受賞歴を持ち、2024年には約40点の作品を展示する回顧展も予定されています。さらに、彼女の作品は2025年に大阪・関西万博のシンガポールパビリオンでの展示も予定されています。
展示概要
「重い線、軽やかなタッチ」という展示会の詳細は以下の通りです。
- - 期間:2023年8月23日(土)~9月7日(日)
- - 会場:パティーナ大阪 1階ギャラリースペース(入場無料)
- - 主催:ART:DIS
- - 後援:シンガポール観光局、パティーナ大阪
- - 協力:やまなみ工房、国際障害者交流センター(ビッグ・アイ)
ART:DISについて
ART:DISは、1993年に設立された非営利団体で、障害のある皆さんに芸術を通じた学びと就業の機会を提供する活動をしています。多様な背景を持つ方々が自己表現できる場を創出し、その結果、さらに豊かな社会づくりに貢献しています。
この機会に、大阪で開催されるアートの多様性に触れ、心を豊かにしてみませんか。訪れて、新たな視点や感動を得る特別な体験が待っています。