大阪歴史博物館での特集展示「泉布観」とは
大阪の歴史を深く感じることができる特集展示が、大阪歴史博物館で開催されます。タイトルは「泉布観-大阪最古の洋風建築-」。泉布観は、1871年に造幣局の応接所として建立された建物で、明治天皇によって「泉布観」と名付けられました。その後、長い間大阪の迎賓館として利用され、数々の国内外の要人を迎えたこの特別な場所は、今もなお多くの人々に愛され続けています。
展示では、泉布観の魅力を余すところなく伝えます。特に明治時代の貴重な資料や建築物の展示を通じて、かつての栄華を感じていただけることでしょう。特に注目したいのは、明治天皇が使用した椅子。これは、1898年の行幸に合わせて用意されたもので、和洋の融合を感じられるデザインが特徴です。また、無形文化財としての価値も高く、泉布観の真の美しさを引き出しています。
現存最古の洋風建築
泉布観は、屋根が桟瓦葺きで、漆喰の壁で装飾されています。この外観は、まさに当時の最新式の洋風建築であり、国内の最初期の洋風建築として名を馳せています。昭和31年には、早くも国の重要文化財に指定され、その価値が認められています。時代と共に変わりゆく建物の生涯に、多くの人々が魅了されてきました。
本展示では、こうした歴史的な背景や建物の特徴についても詳しく紹介し、訪れる人々に新たな発見をもたらします。
貴重な展示資料の数々
泉布観に関連する展示資料は約25点を予定しており、それぞれが特有の物語を持っています。以下、特に注目すべき資料をご紹介します。
1.
明治天皇所用の椅子
椅子は、明治31年に行幸のために用意されたもので、室内中央に置かれました。皇室と西洋建築のデザインが融合した貴重な一品です。
2.
浪花新景 川崎金吹場
明治時代の大阪を描いた作品で、泉布観の位置やその周辺の様子を知る手がかりとなります。
3.
装飾タイル
明治22年に設置された暖炉のタイルで、19世紀のジャポニズムの影響を受けたデザインが見どころです。
4.
明治期造幣局図面
造幣局の歴史を物語る貴重な資料です。修復や保存に貢献する重要な情報が含まれています。
展示の開催概要
- - 名 称: 特集展示「泉布観 -大阪最古の洋風建築-」
- - 主催: 大阪歴史博物館
- - 会期: 令和7年(2025年)2月19日(水)から4月14日(月)
※火曜日は休館
※入場は閉館の30分前まで
- - 会場: 大阪歴史博物館8階特集展示室
- - 観 覧 料: 常設展示の観覧料が必要。
大人600円、高校生・大学生400円(団体割引有)
※中学生以下、65歳以上の者は無料
この機会に、大阪の歴史と文化を体感しに、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。