グンゼが誇る新世代ハイブリッド収縮フィルム
グンゼ株式会社は、2025年12月より環境に配慮した新しいハイブリッド収縮フィルム「GEOPLAS(R)HCR1 24μm/35µm」の販売を開始します。この製品は、ラベル端材を回収し脱墨技術を用いた再生原料を配合することで、環境への影響を抑えつつも使い勝手に優れた設計となっています。
環境への配慮とプラスチックのライフサイクル
脱プラスチック社会を目指す動きが加速する中で、生活の便利さや清潔感からプラスチックの利点が再評価されています。グンゼは、守山工場をサーキュラーエコノミーに転換し、CO₂排出を削減する工場づくりに取り組んでいます。プラスチックを廃棄することなく循環させるリサイクル技術の開発が求められる中、この新フィルムはその答えの一つです。
リサイクルの現状と課題
プラスチックフィルムのリサイクルは、材料特性やコスト、回収の難しさなどの課題がありました。一般的に用いられるマスバランス方式では、リサイクル由来の価値を証明するためには第三者の認証が必要です。グンゼは、新しい脱墨技術を開発し、この技術を使ったフィルム「GEOPLAS(R)HCR1」を市場に投入に至りました。これにより、収縮ラベル市場でのバージンプラスチック使用量削減に貢献します。
GEOPLAS(R)HCR1の特徴
1.
リサイクル原料の使用
顧客から回収されたラベル端材を脱墨処理し、再生原料を製品に活用しています。具体的には、製品厚み24μmは1%、35μmは5%の再生原料が使用されています。
2.
優れた収縮性
最大収縮率74%を誇り、異なる形状のボトルでも美しい仕上がりを実現します。
3.
ミシン目適性
ミシン目に沿って簡単に剥がせるため、分別が容易になり、環境対応の利点をさらに強化しています。
今後の展開と目標
グンゼは、2030年までにリサイクル率の100%を達成することを目指しています。今後は製品の厚みのバリエーションを増やし、食品やトイレタリーなどさまざまな市場への浸透を図っていく予定です。この「GEOPLAS(R)HCR1」の導入は、持続可能なプラスチック利用に向けた大きな一歩となるでしょう。
新しい時代にふさわしい環境に優しい製品の登場に、今後の動向に期待が高まります。