喜界島の「ひっつき虫」が黒糖ラスクに!
鹿児島県の離島、喜界島では最近、かつて「畑の邪魔者」として扱われていたセンダングサが新たな食材として蘇り、黒糖ラスクに生まれ変わるプロジェクトが進行しています。この取り組みは、株式会社My Landを中心に、アトリア合同会社と近畿大学農学部食品栄養学科・森島真幸ゼミの学生たちで構成されています。本プロジェクトの目的は、地域資源を活用し、地域課題に立ち向かう新しい商品を開発することです。
センダングサの魅力と課題
センダングサは、その種子が衣服に付着しやすいことから「ひっつき虫」とも呼ばれています。サトウキビ畑では防除の対象として扱われることが多い一方、その活用方法は限られています。喜界島ではサトウキビの生産が行われているものの、農家の減少や担い手不足が問題となっているため、生産者を悩ませる存在にでもなっているのです。
このプロジェクトは、センダングサを単なる除草対象としてではなく、地域を発信する食品として変換することができるのではないかという考えからスタートしました。
約6カ月間の試作と改良
この取り組みには、近畿大学農学部食品栄養学科の学生が中心となり、約6カ月の試作と改良が行われました。センダングサを使用する際には、その特有の香りや色合いが商品に影響を与えるため、食べやすさを考慮しながら商品として仕上げる必要がありました。さまざまな商品形態を検討した結果、学生たちはセンダングサを練り込んだ食パンに喜界島産の黒糖をまぶしたラスクという形に辿り着きました。サクサクした食感に、センダングサのハーブを彷彿とさせる香りと甘さが心地よく融合しています。
管理栄養士の役割
My Landでは、プロジェクトにおいて管理栄養士の専門知識を活かし、商品の栄養価や地域らしさをどう伝えるかなどについて助言を行いました。ここでの管理栄養士の役目は、ただ単に食品の栄養価を計算するだけではなく、使用する素材の特徴や人々の生活にどのように受け入れられるか、さらには地域の背景をどう組み込むかを考えることです。このような視点から、素材の価値を最大限に引き出す商品開発が行われています。
初披露と今後の展望
このセンダングサと黒糖を使用したラスクは、2026年8月1日(土)に喜界島で開催される「喜界島サンセットフェスタ2026」で初めてお披露目される予定です。その際、近畿大学の学生が自ら商品を提供し、来場者に試食を行うほか、センダングサに関する地域課題や、商品開発の過程についても説明します。
2026年9月以降は、オンラインおよび対面での販売が予定されており、喜界島以外の地域でも手に入るようになることを目指しています。
管理栄養士の社会的役割
このプロジェクトは、管理栄養士が地域資源の商品化に貢献し、企業や学生と共に生活者に届く価値を創造することの一例です。My Landの代表取締役、住吉彩氏は、この経験が学生にとって貴重な学びの機会となり、喜界島の資源が新たな形で人々に受け入れられるきっかけになることを期待しています。
結論
今回のプロジェクトは、地域資源を活かし、持続可能な商品開発に寄与する素晴らしい取り組みです。喜界島のセンダングサが黒糖ラスクとして多くの人々の手に渡る日を心待ちにしています。「畑のじゃまもの」が新たな魅力となる予定のこの商品に、ぜひ注目してください。