大阪・桃山学院大学とKULが手を組み地域活性化を探究する授業の全貌
地域の未来を考えるための新しい試み、桃山学院大学と株式会社KULの産学連携によるProject-Based Learning (PBL)授業が実施されました。この取り組みは、学生たちが地域活性化に向けた企画を立案し、実践を通じて学び成長する貴重な機会として注目されています。
PBL授業の目的と内容
この授業は、「地域連携特別講義」と名付けられ、地域の課題を解決するための創造的な企画を学生が立案することが目的です。座学やフィールドワーク、そしてプレゼンテーションを通じて、理論と実践を融合させた内容が提供されています。
授業は2023年の4月から7月までの間に、全15回にわたって行われました。6名の学生が参加し、都市構造の理解や小売業、ショッピングセンターの役割、広告の活用方法など、地域活性化に必要な知識を多角的に学びました。特に、KULが運営する商業施設「エコール・いずみ」でのフィールドワークでは、実際の運営状況や地域との関わりについて、社員から直接講義を受けるという貴重な機会もありました。
実践的な授業で得られた経験
授業の後半では、受講生が学んだ知識を基に、商業施設の広場を活性化するための企画を発表する段階に入りました。それぞれの学生は、現状の課題を分析し、ターゲット顧客像の設定、イベント内容や実施主体について慎重に検討を重ねました。その結果、ユニークでかつ実現可能な提案が数多く生まれ、KUL側としても新たな視点を得る良い機会となりました。
受講生からは「コストを考慮しながら企画を進める難しさや、説得力ある説明をすることの重要性を学ぶことができた」との声が寄せられ、実践的な学びが彼らにとって非常に貴重だったことが伺えます。
教育機関と企業の連携による持続可能な地域貢献
昨年度の受講生たちは、この経験を活かし、自主的に地域活性化を目的としたイベントサークルを設立し、現在も活発に活動しています。例えば、7月5日には「せっけん×プログラミング」というテーマのコラボワークショップを開催し、地域の人々との新たな繋がりを生み出しています。
このような取り組みは、企業と教育機関が協力し、地域の未来を担う人材を育て、同時に地域の課題解決にも貢献する新たなモデルケースとなることを目指しています。KULも、地域社会との連携を強化し、提案内容を参考にしながら持続可能な地域活性化に向けた努力を続ける意向です。
授業概要と会社概要
この特別講義は春学期に開講され、週1回、全15回で実施されました。授業内容は座学からフィールドワーク、企画書作成、プレゼンテーションと実践的な指導が行われ、SCデベロッパーの専門家による指導が特徴です。
株式会社KULは「安全安心で居心地のよいお客様に愛される場所づくり」を企業理念として掲げており、地域社会の発展に寄与する姿勢を大切にしています。今後も学生たちとともに、地域の可能性を探っていくことでしょう。