創業140周年へ向けて進化する桃谷順天館が大阪梅田駅に新広告を展開

創業140周年を迎える桃谷順天館の新たな挑戦

1885年に創業した桃谷順天館は、2025年にその歴史的な140周年を迎えます。この特別な節目を祝うために、大阪のランドマークである阪急大阪梅田駅のエスカレーター広告が新しく生まれ変わりました。駅の利用者に直接アプローチするために、全10面の広告デザインが刷新され、それぞれに言葉とビジョンが込められています。

エスカレーター広告の新しい形

駅における広告の重要な機能は、通行人の目を引きつけること。それに着目した桃谷順天館は、エスカレーターの移動時間に注目しました。平均30秒という短い時間の中で、利用者に印象を残すためのクリエイティブなアイデアを具現化しています。今回の広告では、一般公募で決まった140周年記念のロゴを大々的に使用し、合わせて5つのデザインを展開。ホーム階を移動する際に、その頭上に掲出される広告は、まるで駅員が声をかけているかのように見え、利用者との心の距離を縮める狙いです。

企業理念と顧客とのつながり

現代社会において、SNSを通じたコミュニケーションが一般的になっている中、リアルな対話を持つことが難しくなっています。桃谷順天館は、そのギャップを埋めるために、エスカレーターを利用した新たなコミュニケーション手法を模索しています。広告コピーは、単なる情報提供に留まらず、心に響くメッセージを届けることを目的にしています。

美と健康を追求する歴史

桃谷順天館の創業は、当時の技術を駆使して、美顔水を開発したことから始まりました。この「美顔水」は、日本初の西洋医学処方の化粧水として、多くの人々に支持されています。その後も、同社はさまざまな商品を生み出し続け、1922年には天皇に化粧品を献上するという栄誉を得ました。長い歴史の中で培った商品の数々は、今も多くの人に愛されています。

日本の文化と製品の誇り

「美顔水」は現代においても販売され続けており、2020年には「日本化学遺産」にも認定されました。これは、桃谷順天館が日本の美と健康に寄与してきた証でもあります。140年間の歴史を振り返り、その原点である「美顔水」と共に新しい時代へと踏み出そうとする姿勢が、今回の広告展開に込められています。広告デザインのリニューアルは、新たな挑戦を象徴するものであり、次の世代の顧客とのコミュニケーションの架け橋となることでしょう。