BBSecと兼松エレクトロニクス、タイでのTISAX認証支援
株式会社ブロードバンドセキュリティ(BBSec)と兼松エレクトロニクス(KEL)が、タイでの自動車部品製造業のセキュリティ向上に向けて共同でTISAX認証支援を開始しました。この取り組みは、急増するサイバー攻撃に対処し、情報漏えいを防ぐための重要なステップです。
背景
製造業や流通業におけるサプライチェーンは、サイバー攻撃の脅威にさらされています。特に、製造現場のOperational Technology(OT)とITの接続が進むなか、セキュリティ対策の強化が急務となっています。TISAX(Trusted Information Security Assessment Exchange)は、自動車業界に特化した情報セキュリティの審査制度であり、ISO/IEC 27001を基に、情報保護やデータプライバシー、プロトタイプ保護などを取り入れています。
TISAXは製造業だけでなく、商社やサービス事業者を含む多くの業種での適用が可能であり、受発注の際に共通の保護基準を示すことができます。これは、日本の製造拠点とタイのサプライチェーンに大きなメリットをもたらすでしょう。
TISAXの価値
最近では、欧州の自動車メーカーとの取引において、TISAX適合が前提条件となるケースが増えています。設計図や試作データ、品質情報など、機密情報を扱う企業にとって、この認証が必要不可欠です。TISAXラベルを取得することで、取引先に対して情報セキュリティの証明を行うことができ、取引の信頼性を向上させることができます。
BBSecとKELは、タイの製造工場とそのサプライチェーンを支援し、現地調査から運用実装までの一連のプロセスを日本語、英語、タイ語でサポートします。この協力により、取引確度が高まり、複数の自動車OEMやサプライヤーへの展開も期待されます。
営業現場での利用ケース
1. 海外商社がTISAXラベルを用いて欧州OEM向けの受発注要件を整える。
2. 製造、物流、IT運用企業が機密情報取り扱いの証明を用いて入札やベンダ登録で優遇される。
3. 海外拠点が本社の規程に従いながら、TISAXに基づく運用を実施することで、統制を強化します。
今後の展開
BBSecは「便利で安全なネットワーク社会の創造」を目指し、海外拠点へのTISAX支援を進める予定です。KELとの提携は、海外市場の開拓にも寄与し、セキュリティの需要に応えていくことが期待されます。
兼松エレクトロニクスとBBSecの魅力
KELはITインフラやサービス事業を基盤にした企業であり、幅広い情報システムの設計・構築を行っています。BBSecは全方位のセキュリティサービスを提供するプロバイダーで、サプライチェーンを狙った攻撃や社会インフラへの脅威に対応するためのソリューションを展開しています。両者の強力な連携があれば、タイの製造業界においても安全な取引環境の構築が実現することでしょう。