初の試み！ファミリーマートで実現したCNF配合物流資材の事業化

静岡県ファミリーマートが新たな物流資材を導入

静岡県での期待される試みとして、「セルロース循環経済ビジネス実証事業」が始まります。これは、民間企業が公募した事業アイデアに基づき、実店舗でのリサイクル性や経済性を検証するプロジェクトです。そのなかでも、伊藤忠商事を中心としたコンソーシアムが注目を集めています。このプロジェクトでは、CNFを配合した物流資材を静岡県内のファミリーマート約80店舗で導入し、その効果を検証するとしています。

1. 実証事業の目的

この実証事業の目指すところは、CNF（セルロースナノファイバー）を活用した物流資材の開発です。これにより、コンビニエンスストアが抱える物流課題、例えば作業負担の軽減や積載効率の改善といった点を解決しようとしています。具体的には、食品を店舗へ配送する際に利用される薄型容器「バット」が新たに開発されます。

2. プロジェクトの詳細

このプロジェクトは、ファミリーマート店舗及び倉庫で実施されます。プロジェクトマネジメントは伊藤忠商事が担当し、静岡県内の店舗で実際にCNFを用いた物流資材を使った配送業務が行われます。また、CNFの物流資材の製造やリサイクル業務は三甲株式会社が担当し、さらに国立大学法人京都大学の生存圏研究所が製品性能や環境評価を行うことが決まっています。

3. CNFの特徴

CNFとは、木材などから取り出した繊維をナノレベルまで微細化したバイオマス素材です。この素材は軽量で高強度、さらに環境に優しい特性を持っているため、様々な製品への応用が期待されています。

ここで導入されるCNF配合のバットは、今までになかった新しい物流資材として、新たな流通の未来を切り開くことになるでしょう。実証事業を通じて、その効果がしっかりと検証されることが望まれます。