新しいこども食堂
2025-11-11 11:28:30

地域でつながる新しいこども食堂『ドコデモこども食堂』が注目される理由とは

地域でつながる新しいこども食堂『ドコデモこども食堂』が注目される理由とは



一般社団法人明日へのチカラが運営する『ドコデモこども食堂』は、2023年2月からの試運用を経て、すでに10,000食以上の食事を提供しています。これまでのこども食堂の枠を超え、食事を提供するだけでなく、地域の人々とつながる場を作り出しています。

こどもを中心にした新たなつながり



『ドコデモこども食堂』の目的は、単なる貧困の解消にとどまらず、「つながりの貧困」をなくすこと。食事はそのための入口としています。この新しい仕組みでは、子どもたちが自分の好きな時に、普段通っている地域の飲食店で食事を楽しむことができます。

利用方法は非常にシンプルで、子どもたちはスマートフォンアプリや専用カードを使い、月3,000円分のデジタル食事チケットを受け取ります。これを使って、提携店で好きなメニューを選んで食べることが可能です。一般のお客様と一緒に食事をするため、支援を受けていることが周囲に知られることなく、子どもたちの尊厳も守られます。

分散型モデルの利点



従来のこども食堂は、日時や場所が限定されているため、参加が難しい家庭も多くありました。しかし、ドコデモこども食堂は、この「時間・場所」の制約を克服した分散型モデルを採用しています。これによって、子どもたちは部活動や他の予定に合わせて自由に食事を利用できるようになりました。

具体的な利点としては、以下の点が挙げられます:
  • - 自由な利用:提携店の営業時間を利用して、家族のスケジュールに合わせた食事が可能
  • - 心理的負担の軽減:他のお客様と同じ空間で食事するため、特別視されることが少なくなる
  • - 持続可能な運営:既存の飲食店の設備と人材を活用することで、運営負担とコストが抑えられる
  • - 地域の関係づくり:店主や常連客との自然な会話を通じて、地域の人間関係が育まれる

地域の支援団体がデジタルチケットを配布し、子どもたちやその保護者は、アプリに表示された提携店を自由に選べます。この過程で、支援団体は利用状況を把握できるため、必要に応じた支援が自然に行えるようになります。

食事を通じた新たな関係の構築



「1万回の食事は、1万通りの関係のはじまり」という言葉が示すように、この取り組みは食事提供だけでなく、地域との温かい関係を築くことに貢献しています。飲食店が新しい「食卓」となり、子どもを中心にしたつながりが広がっているのです。

実際に利用している保護者の方からは、子どもが飲食店で他のお客様と野球の話をして喜んでいる様子を聞くことができ、「家族で外食する機会が増えた」との声が寄せられています。反対に参加店舗のオーナーからも、「子どもたちが来ることで店が明るくなった」「地域みんなで育てている感じがする」との意見があります。

見えにくい貧困へ新たなアプローチ



日本では、約9人に1人の子どもが貧困状態にあり、物価高騰の影響で「見えにくい困りごと」が増えています。ドコデモこども食堂は、寄付によって生まれたデジタルチケットを活用し、子どもたちが自由に選べる食事環境を提供しています。地域の飲食店と協力するこの取り組みは、物価高騰に対する新たなアプローチともなっています。

さらなる展開を目指して



2025年には、東京23区と大阪24区へさらにサービスエリアを拡大する計画です。これに伴い、提供店舗や地域の支援団体のネットワークを強化し、地域に根付いた取り組みを推進していく考えです。

また、11月には全国314団体との連携イベントも実施予定で、寄付を通じてより多くの子どもたちに温かい食事を提供できるよう努力しています。

みんなで支える『ドコデモこども食堂』



この取り組みは、寄付によって成り立っています。月3,000円の寄付で、1世帯に1か月分の食事チケットを提供できます。飲食店や支援団体も随時募集中です。あなたの小さな支援が、地域の子どもたちの笑顔に繋がります。

詳しくは公式サイトをご覧ください。


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