ホラー漫画の巨星・楳図かずおを追悼する特集放送
CS放送「衛星劇場」では、2024年に惜しくも逝去された恐怖漫画の巨星・楳図かずおを追悼し、彼の原作に基づく名作映画を特集します。タイトルは「追悼特集 楳図かずお原作映画傑作選」。特集は3月に行われ、全9作品が放送される予定です。
特集作品には、脳移植を駆使して母親が娘の肉体へと乗り移ろうとするストーリー「洗礼」、人間の深層心理に潜む残虐性を描いた「神の左手悪魔の右手」、豪華な出演者陣が注目される「赤んぼ少女」などが含まれます。
伊藤潤二の特別インタビュー
放送に先立ち、楳図かずおを敬愛するホラー漫画家・伊藤潤二さんにインタビューする機会がありました。
伊藤さんは、幼少期に姉が持っていた「ミイラ先生」を読み、楳図の作品に魅了され、その後多くの作品に触れてきたと振り返ります。彼の記憶に残る作品には「のろいの館」として知られる「赤んぼ少女」や「まことちゃん」があり、ホラーの魅力を語る中で、自身の作品作りの原点も明かしています。
楳図賞との出会い
23歳の時、伊藤さんは月刊「ハロウィン」で楳図賞に応募し、自身の代表作「富江」で佳作を受賞したことが漫画家としてのスタート。歯科技工士として働きながら修練の日々を送り、ついに夢を叶えました。この経験は、彼の作品にリアリティを求める姿勢に繋がっているといいます。
楳図かずおとの思い出
初めて楳図かずおと会ったのは2011年、小学館の謝恩会。前には長い列ができていた中で、楳図への敬意を込めて挨拶をしました。その際、楳図先生が伊藤さんを覚えていてくれたという出来事が、彼にとって特別な思い出となっています。後に、楳図さんと交流する時間が増えていき、彼の作品に対する情熱を身近に感じることができたことが、漫画家としての成長に繋がったと感じています。
特集映画の魅力
衛星劇場が放送する特集映画は、楳図かずおの世界観を忠実に再現しています。伊藤さんは、自身が持っているDVDと初めて見る作品の感想を交えながら、特集映画を楽しんだと話しています。特に「洗礼」のヒロインの美しさや、「赤んぼ少女」では原作との違いに驚いたり、登場する俳優たちの演技に感動したことが印象に残っています。
最後に訪れる思い
伊藤さんは、この特集にリストアップされた作品には、製作者たちの楳図作品への愛情を感じるとし、どの映画も見る価値があると胸を張ります。そして、自身が特に気に入っている作品には楳図かずお自身が出演している点を強調し、特別な保存版になると語っています。
特集映画は、楳図かずおの魅力を新たに知る素晴らしい機会です。ぜひ皆さんもご覧いただき、恐怖漫画の大家の世界を体験してみてください。
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