ホシザキがアメリカの食品ショーケースメーカーを買収、業界再編の波を呼ぶ

ホシザキがアメリカの食品ショーケースメーカーを買収

日本の総合フードサービス機器メーカー、ホシザキ株式会社が、新たな成長戦略の一環として、アメリカの大手食品ショーケースメーカー、ストラクチュアル・コンセプツ・コーポレーション（SC）の買収を決定しました。これは業界に大きな影響を与えると考えられています。

買収の背景と目的

ホシザキは、愛知県豊明市に本社を置く企業で、業務用冷蔵庫や製氷機などを展開しています。この度の買収は、アメリカ市場における競争力を高め、商品ラインナップを拡充することを狙いとしています。買収契約は2025年7月を見込んでクロージングされる予定で、今後の展開が注目されます。

一方、ストラクチュアル・コンセプツは、1972年に設立され、アメリカ・ミシガン州で食品ショーケースを製造してきた会社です。スーパーマーケットやレストランなどに高品質な冷凍、冷蔵、温蔵用のショーケースを提供しており、その技術力の高さが評価されています。特に、全ての製品の自然冷媒化を完了させるなどの環境への配慮から、サステイナブルな企業としての地位を確立しています。

シナジー効果の期待

ホシザキがSCを買収することで、自社の製品群と販売チャネルを共有することが可能になり、特にコンビニエンスストアやカフェなど、新たな市場への進出が期待されます。また、生産部材の共同購入やサービスネットワークの統合を進めることで、コスト削減が図れることも重要なポイントです。

アメリカにおける事業の拡大

ホシザキUSAホールディングスを通じて行われるこの買収は、ホシザキのアメリカにおける存在感をさらに強化することが見込まれています。具体的には、SCの親会社であるSCホールディング・コーポレーションの株式を取得し、子会社化する形になります。これにより、ホシザキの持つ技術やノウハウを活かしつつ、SCの豊富な製品ポートフォリオを手に入れることが可能となります。

市場動向と今後の展望

近年、フードサービス業界は急速に変化しており、大手企業が次々と市場への参入や統合を進めています。ホシザキによるSCの買収は、競争が激化する中で業界再編の一環とも言えるでしょう。SCは、その高い技術力とマーケットシェアを持っており、ホシザキがこの会社を取り込むことで、グローバルな競争力をさらに高めることが期待されています。