サンテレビとホンネPOSTの共同実証実験が目指す新たなメディア価値の創出

サンテレビとホンネPOSTが始動する新たな実証実験

兵庫県に本拠を構える地上波放送局、サンテレビが株式会社はこぶんが運営する「ホンネPOST」との共同で、視聴者の率直な意見を集める実証実験を展開することが決定しました。この取り組みは、視聴者の隠れたニーズや期待を探ることで、番組やコンテンツの質を向上させようという試みです。実験は2025年12月24日から2026年2月28日まで行われます。

これまでの視聴率だけでは見えない視聴者の本音

これまでテレビメディアでは、視聴率が重要な指標とされてきました。しかし、視聴率だけでは視聴者の感情や背景を理解することは難しいのが現状です。視聴者が番組を見続ける理由や、逆に離れてしまう理由、その背後にある期待や印象など、数値では示しきれない感情が存在します。本実証実験では、こうした「生の声」をより多く集め、多角的な分析を行うことで、視聴者の心理に迫ります。

さまざまな手法で視聴者の意見を収集

実証実験では、番組内テロップやCM、さらにはポスターなど、視聴者が接触するあらゆる場面を通じて意見を募集します。これは視聴者だけでなく、非視聴者を対象としたアプローチでもあり、可能な限り幅広い意見を集めることが期待されます。集めた意見は、視聴者層ごとに整理し、サンテレビがどのように受け止められているかを分析し、新たな施策へとつなげていきます。

地域との共創を通じた新しい価値の創出

この取り組みは「HYOGO Open Innovation Matching 2025」として企画されました。ここでは兵庫県内企業と全国のスタートアップが共同でイノベーションを促進し、新しい事業の創出や地域課題の解決を目指します。サンテレビと株式会社はこぶんが出会ったのも、このプログラムがきっかけです。この共創を通じて、サンテレビは視聴者の「声」や「埋もれた価値」を明らかにし、地域に根差した情報発信をさらに強化していく方針です。

未来に向けた期待される成果

この実証実験の最終的な目標は、視聴者から得た本音をもとに、新しいコンテンツ制作と番組編成の基盤を構築することです。また地域の声を生活に活かし、社会意識を高めることにも寄与することを期待されています。

視聴者が隠れたニーズや声を発信できるプラットフォームとしての機能を大いに発揮する「ホンネPOST」の存在も、この取り組みの成功の鍵となるでしょう。地域の情報や文化に根付いた新たな発見が、今後どのようにサンテレビの番組に反映されるのか、視聴者としても注目したいところです。