ヒアルロン酸注入に関する大規模調査の成果
TCB東京中央美容外科(以下、TCB)に所属する田村太一医師らが、290,307件ものヒアルロン酸注入に関する研究を行い、その成果を国際医療ジャーナル「Annals of Plastic Surgery」に発表しました。この研究は、美容医療において気になる合併症に光を当てた重要なものであり、安全な施術の指針が示されています。
研究の背景と目的
ヒアルロン酸注入は、特に顔色や形状を整えるための一般的で人気のある施術です。その安全性と効果から多くの患者に支持されていますが、極めて稀ではあるものの、感染や血流障害による重篤な合併症が報告されることもあります。これまで、単一施設での多様な症例をもとにした合併症の発生率を検討したデータは存在しませんでした。このような背景から、TCBの研究グループは、自院の膨大なデータから合併症のリスクを明らかにすることを目指しました。
研究方法
今回の研究では、2020年8月から2024年4月にかけて施術を受けた209,083例の中から290,307件を詳細に分析しました。特に注目したのは、感染や血流障害といった重篤な合併症の発生状況です。
結果と考察
調査の結果、12件の重篤な合併症が確認され、その内訳は感染が2件、血流障害が10件でした。この重篤な合併症の発生率はわずか0.0041%という非常に低い数字でした。具体的には、顎や法令線での感染が1件ずつ、鼻や法令線での血流障害が1件、さらに額の血流障害が8件確認されています。
この結果は、ヒアルロン酸注入のリスクを大きく低減できると評価され、今後の施術における安全性向上に資するものとされています。しかしながら、TCBの研究チームは、さらなる合併症の減少を目指すために、施術時の注意を引き続き強化していく必要があると結論づけています。
TCBが目指す美と安全
TCBは日本全国に105院を展開する美容クリニックグループで、美容医療における困難な課題に直面しながら、日々患者の「キレイ」を追求しています。理事長の寺西宏王医師は、患者一人ひとりに合わせた安全な施術を心がけ、継続的に研究を重ねていく姿勢を示しています。
また、田村太一医師はTCB梅田大阪駅前院の副主任として、多数の学術研究においても積極的に発表や報告を行っています。その研究活動は、患者の声を反映し、安全性を高めるための重要な基盤となっています。
結論
ヒアルロン酸注入における合併症発生率は非常に低く、安全性は高いと言えます。しかし、さらなる安全対策や注意が求められることは明確です。今後もTCBは研究を続け、患者にとって最善の施術を提供し続けることでしょう。