大阪の布施商店街が生み出す新たな旅の形
大阪府東大阪市の布施商店街が、観光名所ではないという先入観を覆し、独自の宿泊体験を提供する「SEKAI HOTEL」で、2025年までに年間宿泊者数が10,000人を超えるという成果を達成しました。このユニークな宿泊スタイルは、地域の商店街に根ざした「まちごとホテル」という発想から生まれ、これまでの観光の在り方を大きく変える試みとなっています。
いわゆる“観光地じゃない商店街”を旅の目的に
SEKAI HOTELは、一般的な観光地から離れた地域の魅力を引き出しています。布施の商店街や、富山県の高岡市街地など、観光ガイドには載らない場所で、地域の人々との触れ合いを大事にした宿泊体験を提供。宿泊者は、商店街の老舗居酒屋での夕食や、地域の銭湯でのくつろぎを楽しむことができます。
このような体験を通じて、旅行者はただの観光地巡りではなく、まちの生活に溶け込んだ新しい形の旅を堪能しています。また、現地の人々が提供する特別な温かさや日常の会話も、旅行者にとっては貴重な思い出となっているのです。
特設サイト「10,000 dives into the Ordinary.」の内容
この度、SEKAI HOTELは「10,000 dives into the Ordinary.」という特設サイトを開設し、布施での7年間を振り返る機会を設けています。サイト内では、宿泊者と共に営んできた日常の中で育まれたストーリーを、数字やイラスト、インタビューと共に紹介。商店街の実態を数字で表現したインフォグラフィック「DATA of ORDINARY」も見どころの一つです。
具体的なデータには、喫茶店でモーニングを楽しんだ回数や、商店街の店で得たサービスなど、他の観光地では見られない日常の小さな幸せが詰まっています。これにより、“普通の商店街”がどのように変わってきたのかを可視化しています。
「共飯者」として築く地域との絆
特設サイトでは、布施の日常に寄り添ってきた住民たちを「共飯者」と呼び、地域の人々との結びつきを深める企画が展開されています。たとえば、商店街の店主やスタッフをSEKAI HOTELに招待するなど、普段は「もてなす側」の彼らが、今度は宿泊を体験する機会も設けられています。
さらに、地域出身の著名人を迎え入れ、布施を訪れることで新しい交流を生み出す「おかえりなさい」企画も進行中です。「コップのフチ子」の考案者である漫画家・タナカカツキさんもこの企画の一環として布施にやってきます。
地域活性化と持続可能なまちづくりへの取り組み
クジラ株式会社が運営するSEKAI HOTELは、地域に根付いた宿泊スタイルを通じて、商店街全体の活性化に貢献しています。宿泊を通じて地域喫茶店や銭湯の利用が増え、新しい売上を生む結果に。旅行者は、地域の文化や人々と触れ合うことで、その土地の魅力を再発見し、さらにコミュニティとのつながりも育むことができます。
小さな商店や施設が共存することで、地域から生まれる新しい観光の形は、外部からの観光客だけでなく地元住民にとっても誇りを感じさせる取り組みといえるでしょう。今後も、SEKAI HOTELは観光資源としての地域の価値を見直し、持続可能な観光の実現を目指していくことでしょう。
まとめ
SEKAI HOTELが提供する新しい宿泊体験は、観光名所から一歩離れたところに潜む、地域の本当の魅力を知ってもらうチャンスです。私たちは、観光を通じて地域との共存がどのように実現されていくのかを見守り、新たな旅のスタイルを楽しみながら、商店街と共に成長していくことを期待しています。