クリハラントとパワーエックス、茨城県に新たな蓄電所を整備
近年、持続可能なエネルギーの利用が世界的な課題となっている中、日本でもカーボンニュートラルを目指した取り組みが進められています。その中で、株式会社クリハラントと株式会社パワーエックスが協力し、茨城県大子町に新たな系統用蓄電所「だいご蓄電所」を設立することが発表されました。
蓄電システム「Mega Power 2700A」の導入
この蓄電所には、パワーエックスが製造した系統用蓄電システム「Mega Power 2700A」が3台設置され、合計で8,226 kWhの蓄電容量が実現します。これにより、東京エリアの電力系統に接続し、電力が余剰となる時間帯に充電し、必要な時に放電することで、電力の需給バランスを保つことが期待されています。
停電時にも対応するBCP機能
特に注目すべき点は、「だいご蓄電所」がBCP(Business Continuity Plan)機能を備えていることです。これは、緊急時に電力供給が可能になることで、大子町の指定避難所である「大子町営研修センター」の非常用電源として機能します。災害時にも地域住民の安全を守る役割を果たすことができるのです。
クリハラントとパワーエックスの技術協力
両社は、クリハラントが豊富な実績を持つ総合エンジニアリング企業であり、パワーエックスが国内で蓄電システムの製造を行う企業であることから、協力関係は非常に強固です。今回の「だいご蓄電所」に続き、両社はさらなる協業を進める意向を示しており、第2号案件として「淡路島蓄電所」の構築も計画されています。
これらの蓄電所は、日本におけるクリーンエネルギーの利用促進のための大きな一歩となるでしょう。クリハラントとパワーエックスは、地域のエネルギー利用の効率化、さらには日本のカーボンニュートラル実現に向けた強力なサポートを提供することを目指しています。
導入概要
以下に「だいご蓄電所」の導入概要をまとめます。
1.
導入製品: パワーエックス製系統用蓄電システム「Mega Power 2700A」3台
2.
設置場所: 茨城県久慈郡大子町北田気662(拠点名:だいご蓄電所)
3.
蓄電容量: 合計8,226 kWh(公称容量)
4.
PCS出力: 1.9MW
5.
運転開始予定: 2026年1月
6.
事業者: 株式会社クリハラント
7.
系統蓄電システム「Mega Power 2700A」の特長:
- サイズ: 20フィートコンテナ(ISO規格)
- 電池種類: リン酸鉄リチウムイオン(LFP)
- 公称容量: 2,742 kWh(1台あたり)
- 生産地: 岡山県玉野市
今後も、持続可能なエネルギーの利用が加速する中で、クリハラントとパワーエックスの動向から目が離せません。地域環境への配慮と共に、技術革新を進め、未来のエネルギー問題にしっかりと対応していきます。