建設現場のCO₂排出量を自動で把握する新サービス
2024年10月からスタートした株式会社レンタルのニッケンの新たなサービスが、建設現場での環境対策としての注目を集めています。このサービスは、従来手作業で行われてきたCO₂排出量の算定を自動で行うもので、公共土木工事を中心に、さまざまな建設現場で既に導入されています。
自動算定のメカニズム
本サービスは、建設機械に特別なテレマティクスセンサーを取り付け、エンジンの稼働状況をリアルタイムで監視します。このデータは10分ごとに送信され、エンジンのON/OFFのタイミングでも更新されます。クラウド上では、稼働時間と機種ごとの平均燃費、さらに燃料のCO₂排出係数を掛け合わせることで、正確なCO₂排出量を算出します。この情報はダッシュボード上で視覚的に表示されるため、人々にとって非常にわかりやすくなっています。
現場特有のダッシュボード
ユーザーは、特定の現場ごとに用意されたダッシュボードを通じて、CO₂排出量や稼働状況を一目で確認できます。これにより、報告書の作成が簡単になるだけでなく、環境対策の基盤データとしても活用できるため、企業にとっては大いにメリットがあります。
主な特徴
このサービスの特徴は、環境対策と運用効率化の両方を実現することです。以下にその主なポイントを挙げます:
1.
CO₂排出量の自動算定:燃費や稼働時間を基に現場ごとのCO₂排出量を自動で計算し、報告書作成が効率化。
2.
カーボンオフセット支援:算定によるデータを基に、企業のカーボンオフセットのサポートを行い、脱炭素経営に寄与。
3.
稼働管理と位置情報可視化機能:各機械の運用状態をリアルタイムで把握し、無駄な稼働を減少。
4.
多様な現場に対応:建築、土木、電気、設備、プラント工事など幅広い業種での導入が可能。
5.
Wi-Fi対応:LTEが届かない地域でもWi-Fiを利用して安定したデータ通信を確保。
今後の展開
レンタルのニッケンは、さらに利便性を高めるため、ダッシュボードのカスタマイズ機能や排出目標設定のアラート機能を追加予定です。これにより、利用者は自社のニーズに応じた最適なデータ管理を行うことができるようになります。
また、地方自治体や建設事業者との連携を強化し、現場のデジタルトランスフォーメーションを進めることで、CO₂排出量削減やカーボンオフセットの支援に貢献していく計画です。レンタルのニッケンは「レンタルで循環型社会に貢献」をテーマに、環境負荷の低減に取り組み、持続可能な未来の実現へ向けた道を歩んでいます。
本サービスの導入により、建設業界における環境対策が一歩前進することが期待されています。今後のさらなる展開を楽しみにしています。