「かっこつけない理容室」の効果と意義
2023年、大阪大学フォーサイトと花王の メンズブランド「サクセス」が共同で実施した「かっこつけない理容室」プロジェクトが注目を集めています。この新たな理容室体験は、ただのカットに留まらず、男性の自己肯定感を高め、自分に自信を持たせるための特別な場を提供しています。「かっこつけない理容室」とはどのような取り組みであり、どのような効果があるのか、詳しく見ていきましょう。
1. 「かっこつけない理容室」とは?
「かっこつけない理容室」とは、定義上、「自分の心に向き合い、自分を再発見するための場所」とされています。理容室内には、自信や自由、チャレンジなど、30のパーソナリティを表すキーワードが並び、理容師とのカウンセリングを介して、顧客が自らの魅力に気づく手助けを行います。この場所では、従来の理容室の枠を超え、自分の可能性を感じることができると言われています。
2. 調査の目的
大阪大学フォーサイトがこの施策の効果を学術的に検証するため、男性向けに施策体験によるイメージ変化を調査しました。
具体的には、次の手法に基づいて調査が行われました:
- - 主観調査: 体験者と呼ばれる対象となる10人の男性に、施術前後で自身のイメージを回答してもらいました。主な評価項目は、活気や自信、信頼感などです。
- - 客観調査: 第三者による評価として、体験者の施術前後の写真を用い、判断を依頼しました。これは339名の男女が参加し、各イメージの品質を評価しました。
3. 調査結果
調査の結果、
主観調査では、入れ替えの前後で多くの肯定的なイメージが向上しました。
- - 上昇した項目: 活気のある、自信がある、信頼できる、前向きな。
- - 下降した項目: 心配した、苦悩した、恥じた。
客観調査においても、体験者の魅力を高く評価する結果が出ました。
- - 評価された特徴: 好感度、自信、能力、信頼感が高い。
これにより、「かっこつけない理容室」が自己肯定感を向上させることが認められました。
4. なぜ「自分に自信を持つこと」が重要なのか?
大阪大学フォーサイトが示した研究によると、「髪の悩みを解放するためには成功体験が重要」とのことです。多くの男性が自身の髪型や見た目に対して強いコンプレックスを抱き、これが社会的な要因となり、自己表現を控えることがあります。
事例として、参加者が施術後に鏡で自分を見る姿が印象的で、彼らの顔つきに自信が戻っていることが観察されました。これは、単なる外見の変化以上に、内面的な自信の変化をもたらしていることを示しています。
5. まとめ
このような取り組みは、花王のブランドパーパス「明るい未来を描ける社会」を体現するものであり、ただの理容室以上の役割を果たしています。今後も様々なパートナーシップを通じて、より多くの人々に自己肯定感を高める機会を提供し、社会に貢献していくことでしょう。
お問い合わせ
本取り組みに興味を持つ方は、大阪大学フォーサイト株式会社または花王のサイトを訪れてみてください。理容室での体験が、あなたの自分を再発見するきっかけとなることでしょう。
大阪大学フォーサイト株式会社
花王サクセス