太陽テント北陸が能登復興を支援する新たな拠点を設置
大型膜構造物や土木資材の製造を手がける太陽工業株式会社の子会社、株式会社太陽テント北陸が、この度「能登復興支援対策室」を能登の工場内に設立しました。2025年2月から本格的に稼働するこの対策室の設立は、まだ復興が進まない令和6年能登半島地震から1年以上が経過した今、被災地域にとって大きな意味を持つ取り組みです。
地域のニーズに迅速対応
能登工場は被災地に近く、各被災自治体からの要望を的確にキャッチし、スピーディに対応できる体制の構築を目指しています。この新しい組織は、建築や土木、イベントなど様々な領域から集められた17名の社員によって運営され、地域の復興支援に向けた強力なサポートを行います。
復興支援の具体例
1. 金沢21世紀美術館の仮設天井
金沢21世紀美術館は新しい文化を発信する場として知られていますが、地震により企画展示室の天井が落下するという被害を受けました。そこで太陽テント北陸は、防水性能のある膜材を用いて、仮設の美しい天井を設置しました。この取り組みにより、今も多くの来館者が訪れる場所となっています。
2. 珠洲市の仮設住宅
世界的建築家・坂茂さんが手がけた珠洲市の木造仮設住宅においても、太陽テント北陸は冬の厳しい気候から住民を守るためのファサードを設置しました。軽量でありながら耐久性のあるメッシュ膜素材により、注文から約3週間で迅速に完了しました。
3. のと里山海道道路復旧
石川県で震災による大きな被害を受けた自動車専用道路「のと里山海道」の復旧工事にも携わり、水をかけるだけで施工可能なコンクリートキャンバスなどを使用し、道路の修復を支援しています。
社内の体制と地域との連携
太陽テント北陸には、建築、土木、イベント計画の専門家が約50名在籍しており、今回の能登復興支援対策室では、それぞれの専門性を生かし、地域支援に向けた柔軟な体制を敷いています。また、石川県内の9つの自治体とは災害時応援協定を結び、緊急時には迅速に支援を提供できる体制を確立しています。
太陽工業グループの取り組み
太陽工業グループは、地域社会の安全・安心を支え、多様な事業を展開しています。能登半島地震が発生した際には、ハイブリッドエアーテント「マク・クイックシェルター」3基などを被災地に提供し、以降も42基以上の支援を行いました。
太陽テント北陸の活動は、ただの復興支援にとどまらず、地域の再生と未来の創造を目指しており、これからの活動が大いに期待されます。地域との連携を深め、共に歩む姿勢は、まさに地域再生の先駆けとなることでしょう。