墨田区、内部情報系システムの刷新で行政業務の効率化を実現

東京都墨田区が、ジャパンシステム株式会社の「FAST財務会計」システムを導入し、内部業務の効率化を図っています。この取り組みは、長年抱えていた様々な課題を解決するためのものです。まず、墨田区の導入前の課題を振り返ってみましょう。

導入前の課題

墨田区では、財務会計と公会計がうまく連携しておらず、決算時における仕分け作業が大きな負担となっていました。さらに、行政評価の集計がExcelで行われており、企画部門の負担が増大していたのです。この状況に加え、使用しているシステムがIE（インターネットエクスプローラー）専用だったため、最新のブラウザに対応させるためのリプレースが必要でした。また、非常時の連絡手段の確保が困難で、柔軟なコミュニケーションツールが不足していることも問題でした。

導入後の成果

「FAST財務会計」を導入した結果、墨田区では業務のシームレスな連携を実現し、手作業やExcelに頼らない業務運営が可能となりました。特に、内部情報系業務が統合されたことで、従来の煩雑な作業から解放され、行政職員の働き方が大きく改善されました。

ジャパンシステムの巧みな調達手法によって、カスタマイズ率は10%未満に抑えられたことで、導入コストの削減にもつながりました。導入後、運用管理に当たる職員からは高い満足度の声が寄せられ、業務の効率化だけでなく、職場環境の向上も実現されたと言います。

FAST財務会計の特徴

「FAST財務会計」は、行財政運営を支援する素晴らしいソリューションです。計画・予算、執行、決算、評価のPDCAサイクルを強化し、自治体のデジタルトランスフォーメーション（DX）を加速する役割を果たしています。具体的には、ペーパーレス化や、電子決裁・請求、データの可視化・分析といった機能が備わっています。これにより、業務の透明性が高まり、効率的な運営が可能となります。

ジャパンシステム株式会社は40年以上にわたり、全国280以上の地方公共団体にこのシステムを提供してきました。また、特に東京都特別区においては、13団体で採用されており、その成果も注目されています。

まとめ

墨田区の「FAST財務会計」の導入事例は、行政における業務効率化の好例です。ユーザー満足度を維持しつつ、カスタマイズを抑えたシステム統合によって、職員の働きやすさや業務の効率化が実現しました。今後の地方自治体におけるDXの進展や、行政業務のスマート化の波が期待される中で、墨田区の取り組みは一つのモデルケースとして注目されることでしょう。