新人の早期離職を防ぐための企業改革とメンタルケアの重要性
近年、多くの企業が直面している課題の一つが、新卒社員の早期離職増加です。特に、厚生労働省が発表したデータによると、2021年度の新規大卒者の3年以内の離職率は34.9%と驚異的な数字を示しています。さらに、精神的な問題を抱える社員による労災認定件数も初めて1,000件を突破し、深刻なメンタルヘルスの問題が浮き彫りになっています。
離職の原因とその背景
このような状況において、経営者や人事担当者からは「せっかく採用しても新人がすぐに辞めてしまう」との声が多く寄せられています。いくつかの研究によると、早期離職の理由の一つに職場環境やメンタルヘルスの問題が挙げられ、その結果、企業は新たな人材確保に頭を悩ませています。
この課題を解決するためには、単なる待遇の見直しだけでは不十分です。求職者が気にしているのは、企業が提供する職場の意義や、そこで自分がどのように貢献できるかという点です。この意義を適切に伝えることで、より多くの人材の獲得が可能となります。
企業の伝え方と支え方の見直し
ホワイト財団の代表理事・岩元翔氏は、「採用がうまくいかないのは、伝える言葉がずれているからであり、その修正が企業変革の第一歩」と述べています。また株式会社エムステージの本田和樹氏も、「新人のメンタル不調は突然訪れるのではなく、必ずサインがある。そのサインを現場が見逃さない仕組みを整えることが重要です」と警鐘を鳴らしています。
解決の糸口『採用とメンタルケアの最前線』ウェビナー
このようなメンタルヘルス問題に対処するため、2025年9月4日(木)に一般財団法人日本次世代企業普及機構(ホワイト財団)と株式会社エムステージの共催によるウェビナーが開催されます。セミナー名は「採用ブランディングとメンタルケアの最前線」であり、参加は無料です。このウェビナーでは、以下の二部構成で様々な施策を学ぶことができます。
応募者が共感する企業の言葉を作成し、説明会や面接、採用広報をつなげる手法について議論します。
- - 第2部:離職を防ぐためのメンタルヘルスケアの実践
精神疾患医療と産業保健に関する知見を基に、従業員のメンタルヘルスを守る具体策を紹介します。
このセミナーは、特に自社の採用活動に課題を抱える経営者や人事担当者、また入社後の定着率を向上させたいと考える方々にとって非常に有益な時間となるでしょう。
参加方法と詳細
ウェビナーはZoomを通して開催され、顔を映さずに参加することができます。日時は2025年9月4日(木)午後1時から2時までの1時間、途中参加や退出も可能です。参加費は無料ですので、多くの方にご参加いただき、共に知識を深めていければと思います。
ホワイト財団とは
ホワイト財団は、企業の取り組みを「ホワイト企業認定」という形で評価し、社員が誇りを持って働ける環境を創出することを目指しています。全ての働く人が自己の個性と特徴を生かし、充実した労働環境を築くためには、企業側の積極的な取り組みが不可欠です。
今後も企業のメンタルヘルス対策や採用ブランディングが、より良い労働環境の構築に寄与するよう、私たちも注目していきたいと思います。