エネルギー効率を追求した新標準光源装置Judge LEDが誕生
色彩科学の先駆者であるX-Rite社が、新しい標準光源装置「Judge LED」を発表しました。この装置は、蛍光灯からエネルギー効率の良いLED照明への移行を見据え、視覚的なカラー評価を行うために設計されています。60年にわたる照明技術の革新を基にしたこの装置は、正確な色再現を実現し、環境規制に適合するように開発されました。
近年、エネルギー効率の向上が求められ、政府規制も強化される中で、LED照明は様々な業界に浸透しています。しかし、蛍光灯とLEDでは光のスペクトルパワー分布が異なるため、色の知覚にも大きな影響を与えます。特に繊維、自動車、塗料、プラスチック、包装など、色再現が重要な分野においては、この移行が新たな課題となるでしょう。そこで求められるのは、LED技術を活用したカラーワークフローの構築です。
X-Rite社のアルバート・S・ラフォーレ戦略プロジェクト・ディレクターは、「Judge LEDは、蛍光灯からの移行を円滑にするための未来に向けたソリューションです」と述べています。この新しい装置は、従来の蛍光灯の特性を踏まえ、最適なスペクトルパワー分布(SPD)を提供。これにより、企業は色の一貫性を保ちながら、規制要件を満たし、生産プロセスにおける色の不一致を防ぐことができます。
新しいJudge LEDは、7つの異なる光源を使い分けることができ、さまざまな照明条件を再現します。この光源には、LED D50やLED D65などが含まれ、業界での標準に対応しています。これにより、正確かつ一貫したカラー評価が可能になります。主な特長には、瞬時の起動や安定した照度の提供があり、日常的な作業効率を向上させます。また、デジタル評価機能も備え、物理的サンプルとデジタルマテリアルの比較が行えるため、一貫性のある品質の確保が期待できます。
さらに、Judge LEDは高いエネルギー効率を誇り、静かな動作と低発熱で、蛍光灯よりも長寿命です。規格準拠も確保されており、ISO、ASTMなどの視覚評価要件に適合します。
この革新的な標準光源装置のローンチを記念し、X-Rite社は1月9日(米国)および1月16日(日本)にバーチャルイベントを開催します。イベントでは、LED技術の移行やカラー評価プロセスの影響についての議論があり、Judge LEDの特長や利点も詳しく紹介される予定です。参加希望者は事前登録をお勧めします。
このJudge LED装置は、デザイナーや素材サプライヤーにとって、正確な照明環境での製品デザインや色の管理を可能にします。X-Rite社のエンドツーエンドのデジタルカラーソリューションと併用することで、企業は市場投入までの迅速化が図れ、品質の一貫性を確保しながら効率的にプロセスを進めることができるでしょう。
これからの時代、LEDによる色の正確性が求められる中、Judge LEDはその確かな選択肢となるでしょう。詳細については、公式サイトをご覧ください。