鴻池運輸、AI-OCRアプリで数量検品の新たな形を実現
鴻池運輸株式会社は、住設部品製造および物流業務を手掛ける中で、AI技術を活用した新たな数量検品アプリの実運用を開始しました。このアプリはフューチャーアーキテクトとの共同開発によるもので、特に眼の疲れや見落としによるミスが発生しやすい数量検品の業務に革新をもたらすことが期待されています。
数量検品の現状と課題
従来の製造現場では、製品の数量チェックが目視で行われることが多く、検品ミスが発生しやすいという問題がありました。鴻池運輸では、その解消に向けてAI-OCR(光学式文字認識)を搭載した検品アプリを導入することで、より正確かつ効率的な業務の運営を目指しています。実際の運用では、手持ちのスマートフォンで検品対象物を撮影し、そのデータをAIが処理。間違いのない数量確認が可能になります。
AI-OCR機能搭載の数量検品アプリ
新たに導入されたアプリは、「Future EdgeAI®」というフューチャーアーキテクトの技術を用いています。具体的には、スマートフォンで撮影された画像がAI-OCR技術により処理され、パソコンと連携して自動で個数を照合します。これにより、従来の目視確認から生じるエラーを減少させ、二重チェックの手間を省くことが可能となります。
使用イメージ
1. スマートフォンで検品対象を撮影すると、固定したスマートフォンも自動で同時に撮影が行われます。ラベルが水平または垂直に配置されている場合でも対応できるように、2台のスマートフォンを活用したシステムです。
2. 撮影した画像は、AI-OCRを通じて製品の型式や庫入作業に関する情報が処理されます。
3. 処理結果はWi-Fiを介してパソコンへ送信され、一致、不一致の判定が自動で行われます。
今後の展望
鴻池運輸は、そのAI-OCR機能搭載の数量検品アプリを、他の現場でも展開することを検討しています。また、企業としての2030年ビジョンに「技術で、⼈が、高みを目指す」という理念を掲げ、先進技術と職人技術を融合させることで、製造現場の進化を図っています。このような取り組みによって、次世代の製造業が求める効率化と品質向上を推進していくことは間違いありません。
このように、AI技術を駆使した新たな道筋を示す鴻池運輸の取り組みが、業界全体に影響を与える未来を期待したいところです。