スウェーデンのアヴィーチー・アリーナが進化！音響天井システム刷新

世界最大の球状建築、アヴィーチー・アリーナの音響革命

スウェーデン・ストックホルムに位置するアヴィーチー・アリーナ（旧エリクソン・グローブ）は、1989年に完成した直径110メートル、高さ85メートルの世界最大の球状建築物です。長年、スポーツや音楽イベントの拠点として親しまれてきたこの施設が、大規模な改修工事を経て新たに生まれ変わりました。特に注目すべきは、太陽工業株式会社が手がけた可動式音響天井システムの導入です。これにより、アリーナの音響環境が劇的に進化しました。

音響革新の背景

アヴィーチー・アリーナは、様々な用途に対応できる多目的施設としてのニーズが高まっていました。そのため、観客席やラウンジエリアの拡張に加えて、音響性能の向上も急務でした。新たに設計された可動式音響天井システムは、452枚の特殊パネルから構成され、厚さ100mmの音響性能と意匠性を兼ね備えた断熱材入りの膜材を使用しています。このパネルは、アリーナの独特な湾曲形状にぴったりフィットするように設置されており、電動チェーン駆動によってスムーズに開閉可能です。

音響環境の最適化

新しい音響天井システムは、イベントに応じて音響環境を最適化できる機能を備えています。このシステムにより、音響特性の調整が迅速に行え、わずか10分で切り替えが可能です。この柔軟性は、コンサート、スポーツイベント、式典など、多様なシーンでの利用を可能にします。2025年2月1日には、スウェーデンのエレクトロデュオ「Kite」による公演で再オープンを果たす予定で、今後の主要な国際イベントも控えています。

アヴィーチー・アリーナの未来

改修工事により、アヴィーチー・アリーナは音響性能だけでなく空間の可変性・演出性においても世界トップクラスの先進的アリーナへと進化しました。2027年にはバスケットボール欧州選手権女子大会（EuroBasket Women）などが開催される予定で、今後の活用が非常に楽しみです。アヴィーチー・アリーナは、今後ますます多様なイベントの中心地として、その存在感を増していくことでしょう。

太陽工業株式会社の役割

この改修プロジェクトを主導した太陽工業株式会社は、経済性や施工性、デザイン性に優れた大型膜面構造物で実績を持つ企業です。創業以来、「膜の無限の可能性を引き出し、お客さまに感動と快適な環境をお届けします。」という理念のもと、社会の安全・安心を支えています。今後もイノベーションを続け、様々なプロジェクトでその技術力を発揮し続けることでしょう。