鵜﨑庚一氏、アナリーゼの技法シリーズで偲ばれる
音楽の解釈や演奏に欠かせない楽曲分析を平易に導入した『アナリーゼの技法』シリーズは、多くの音楽愛好者に支持されています。このたび、著者である作曲家・鵜﨑庚一氏が2025年6月初旬に逝去されたことが、多くの関係者に深い悲しみをもたらしました。鵜﨑氏の功績を称える意味も込め、シリーズの新刊が登場します。
新刊『ソナチネ・アルバムI/クレメンティ』
本シリーズの新たなタイトルは、2025年6月1日に配信が開始される『ソナチネ・アルバムI/クレメンティ』です。この新刊は以前から特に人気の高かったピアノ曲から選ばれています。この作品は、『ソナチネ・アルバムI』の中で非常に重要な位置を占めており、全3冊の最終タイトルということもあり、多くのピアノ教師や学習者から待望されていました。
視覚的アプローチでの楽曲理解
本シリーズの特徴的なポイントとして、アナリーゼを視覚的に理解しやすくするために、“チャート”を採用しています。音楽は時間とともに展開していく芸術であるため、時間軸に基づいたビジュアル化は、楽曲の構造を立体的に把握するきっかけとなります。この手法により、初めて楽曲分析を学ぶ方でも取っ付きやすく、親しみやすい内容になっています。
さらに、本書では楽譜の分析要素が色分けされているため、視覚的に理解しやすくなっています。これにより、楽譜を読みながらスムーズに楽曲の各要素を把握することが可能になるのです。
すでに配信中のタイトル
新たに配信されるクレメンティの作品に続いて、これまでにも様々なアナリーゼタイトルが登場しました。既に配信中のタイトルには、「バッハ/インヴェンション」「ショパン/ワルツ選I」「ソナチネ・アルバムI/クーラウ」「ソナチネ・アルバムI/ハイドン・モーツァルト・ベートーヴェン・ドゥシェク」などがあり、楽曲分析の教育に貢献しています。
また、今後も「シューマン/子供の情景」などの新しいタイトルが予定されていますので、大いに期待がかかります。これらの作品が、音楽を学ぶ方たちの手助けとなり、更なる深い理解へと導くことでしょう。
結びに
鵜﨑庚一氏の遺した『アナリーゼの技法』シリーズは、学びやすさ、理解の深さを兼ね備えた特別な存在です。彼の教えを受け継ぎ、若い音楽家たちが音楽の魅力を一層楽しむことができる手助けとなることを願ってやみません。
皆様も是非、この新しいアナリーゼの旅に参加して、音楽の奥深い世界を共に旅してみませんか?