子どもの命を救う
2025-09-16 15:51:55

ABU賞受賞!子どもの命を救うための真摯なドキュメンタリー

ABU賞受賞の意義とドキュメンタリーの魅力



名古屋テレビ放送が制作した「メ~テレドキュメント 救いの時差 ~ある小児がん医師の呻吟~」が、アジア太平洋放送連合(ABU)が主催する国際的な番組コンクールで最優秀賞にあたるABU賞を受賞しました。この受賞は、治療の選択肢が少ない小児がん患者の現状を世に問い、医療の壁に立ち向かう医師たちの真摯な姿勢が評価された結果と言えるでしょう。

番組の背景と内容



このドキュメンタリーでは、名古屋大学病院に勤務する小児科医・高橋義行医師が中心となり、神経芽腫というがんに苦しむ9歳の久保田ちひろちゃんの治療の過程を追いました。ちひろちゃんは、3歳の時にがんと診断され、一度は効果的な治療を受けたものの4年後に再発。日本国内では有効な治療法が見つからず、イタリアでの新薬治療を求めて渡航することになります。

また、彼女と同様の状況にある髙橋結衣ちゃんのケースも取り上げられています。結衣ちゃんは、高リスク群の神経芽腫の再発患者ですが、イタリアへの渡航は叶わず、日本で新薬が開発されるのを待ち続けています。こうした2人の事例は、日本とイタリアでの医療環境の違いや、治療の時差を鮮明に浮き彫りにします。

受賞までの道のり



9月14日にモンゴル・ウランバートルで行われた授賞式で、メ~テレのスタッフと共に高橋医師も出席しました。今までのドキュメンタリー制作の中で、「救いの時差」はABU賞を受賞した最初の作品ではなく、2011年にも同様の受賞歴があるメ~テレにとっては嬉しい再演となりました。

プロデューサーの村瀬史憲氏は、「この受賞は高橋医師の食い下がる姿勢と、貴重な命の尊さを伝えるために尽力した結果である」とコメントしています。一方、ディレクターの小澄珠里氏は、受賞の瞬間に取材中に亡くなった結衣ちゃんのことを思い出し、「彼女の命も、もっと早くに救われる可能性があったかもしれない」と悔しさを抱いたと語ります。

ドキュメンタリーの力



この作品は、ただの医療記録ではなく、患者と医師の人間ドラマや、治療現場の生々しい現実が描かれています。それゆえ、視聴者には強い感情的な影響を与え、観る者に考えさせる力を持っています。このような内容があるからこそ、高い制作価値が評価され、国際的なコンクールでも認められたのでしょう。

再放送のお知らせ



メ~テレでは、受賞を記念して再放送が予定されています。放送は2025年9月26日(金)午後1時45分から。視聴者にとって、この番組が小児がん治療についての理解を深め、それがもたらす影響を実感するきっかけとなることを願っています。

また、番組の詳細や過去の放送内容はメ~テレの公式サイトにて確認できます。ぜひお見逃しなく!

ご注意



当ドキュメンタリーは、視聴者が考えるきっかけを提供することを目指しています。高橋医師の現場での苦悩や努力、そしてその裏にある社会的な問題について、自ら考え、行動することが、次世代の医療へつながるのではないでしょうか。


画像1

画像2

関連リンク

サードペディア百科事典: メ~テレ 小児がん ABU賞

トピックス(エンタメ)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。