岡山大学の半導体育成講座
2025-08-11 21:42:27

岡山大学が取り組む次世代半導体人材育成の実践的講義の様子

岡山大学が進める半導体人材育成



2025年7月24日、国立大学法人岡山大学において、モノづくりの現場からの声を実践的に学ぶ企業講義が開催されました。この講義は、岡山半導体研究教育推進委員会が主催し、同大学の経済学部とグローバル・ディスカバリー・プログラム(GDP)に在籍する2、3年生の学生90人以上が参加しました。

ゲスト講師から学ぶ経営戦略論



講義は、社会文化科学学域の西田陽介教授が担当した「経営戦略論I」に組み込まれ、特別にマイクロンメモリジャパン株式会社から秋山裕明氏(元エルピーダメモリ株式会社工場長)が招かれました。秋山氏は、半導体業界での42年にわたるキャリアを持ち、企業の技術経営戦略についてのケーススタディを通じて、学生たちに貴重な経験を共有しました。

学生たちは、秋山氏の語り口に引き込まれ、半導体の全体像やモノづくりの現場におけるリアルな経営活動について深く理解する機会を得ました。また、質疑応答の時間では、学生の質問に対し、秋山氏は具体的な事例を交えながら回答し、経営戦略の重要性や現状の課題についても触れました。

学生の興味を引く質疑応答



特に印象的だったのは、学生からの「日本の半導体メーカーがシェアを失った理由や過剰品質の問題」についての質問です。秋山氏は、コストバランスがマネジメントにおける鍵であると述べ、設計力の鍛え方や新たな市場へのアプローチについても言及しました。

「設計力も重要ですが、何を作るかのアイデアが重要です。そのアイデア出しが新たな市場に対応するための舵取りとなります」と、秋山氏は力強く意見を述べました。 また、多様性やグローバルな視点を持つことの重要性についても、自らの経験を基に説明し、学生たちの関心をさらに引きました。

未来の人材育成を目指して



西田教授は「このような講義を通じて、学生に新鮮な学びの場を提供できたことは非常に嬉しく思います。モノづくりの現場からのリアルな声を聞くことで、学生たちには実践的な知識や視点が身に付いたに違いありません。今後もこのような取り組みを継続していきたいと考えています」と語りました。

岡山大学は、岡山県立大学や岡山理科大学、さらに地域の企業と連携しながら、半導体領域の人材育成および研究を推進しています。また、公開講座として地域の方々も参加できる「先端半導体テクノロジー入門」や「先端半導体テクノロジー講座」も予定されており、地域との還元に努めています。

今後、岡山大学は人材育成を通じて、半導体産業のさらなる発展に寄与し、地域中核・特色ある研究大学としての役割を果たしていきます。学生たちが新たな知識を得る場面を提供し、未来の産業を支える人材の育成に邁進していく取り組みにぜひご期待ください。

【参考情報】



岡山大学公式サイト

研究・イノベーション共創機構

半導体人材育成講座

この取り組みを通じて、学生たちが未来の半導体業界で活躍する姿を見ることができる日を楽しみにしています。


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