イントロダクション
2025年6月29日、関西万博のオーストラリアパビリオンで開催された国際イベントでは、オーストラリアの非営利団体「シェパードセンター」が主催し、難聴のある子どもたちやその家族を支援する取り組みが紹介されました。このイベントには、医師や国会議員、言語聴覚士など多様な専門家が集まり、特に印象的だったのは池田優里氏の10分間のスピーチです。
池田優里氏のスピーチ
池田氏は、難聴当事者の立場で自らの経験を元に「信じる力(believing)」の重要性を強調しました。「Keep believing. Keep chasing your dreams.」という言葉は、多くの参加者に響き渡りました。池田氏は生まれつき耳が聞こえなかったため、経験した苦難や支えた家族の存在について語り、感動を呼び起こしました。
スピーチが終わると、参加者からは「Wonderful!」「Inspiring!」といった賞賛の声が上がり、彼女の言葉が多くの人に希望を与えたことが実感されました。
パネルディスカッション
その後、行われたパネルディスカッションでは、医師や難聴児の親たちが登壇し、早期介入や難聴者家族中心のサポートが言語獲得に与える影響について意見交換が行われました。国を超えた様々な課題を共有することで、より多くの選択肢を難聴児に届ける可能性が見えてきました。
池田氏の背景
池田氏は、1歳で右耳、12歳で左耳に人工内耳を装用しました。言葉を獲得するまで多くの時間がかかり、自己受容に苦しむ期間もありました。しかし、彼女はその苦難を乗り越え、支えてくれた周囲の人々とのつながりが彼女の力となったと語ります。
Bridge Heartの活動
池田氏が代表を務める「Bridge Heart」は、難聴のある子どもたちとその家族を支えるプラットフォームであり、多様な選択肢を提供することを目指しています。彼女たちの思いやりが、障害があっても自由に選択できる未来を築く鍵となるのです。池田氏は、「障害があることで選択肢が狭まるのではなく、むしろ広がる社会をつくりたい」と語り、国内外での挑戦を続けています。
結論
池田さんの言葉からは、信じる力が未来を切り開くヒントであることを学びました。「Together, let's build bridges to a future where every dream is within reach」という彼女の呼びかけは、誰もが夢を追い求められる未来への導きです。本イベントの模様は、東京工科大学によってドキュメンタリー映像として記録され、2025年9月に公開予定です。ぜひご期待ください。
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