コレサワが贈る壮大な物語《コレシアター05》ライブレポート
シンガーソングライターのコレサワが『コレサワ ワンマンショー 2024 コレシアター05』を東京、愛知、大阪、北海道で開催し、特に注目される公演が大阪で繰り広げられました。本公演は、2014年から不定期で行われている映像と音楽が融合したライブパフォーマンスの一環で、約6年ぶりの開催となります。
高まる期待と共に開演
この日の会場は、250人の観客でいっぱいになり、すぐに開演の時が訪れました。定刻になるとブザーが鳴り、まるで映画のような注意事項が流れ始めます。アートワークを手がけたウチボリシンペによるアニメーションがスクリーンに映し出され、コレサワのキャラクター“れ子ちゃん”の物語が始まりました。れ子ちゃんは体にぽっかりとした穴を持つ不思議なキャラクターですが、周囲から心無い言葉を投げかけられ、傷つきながらもその穴を埋めるための旅に出ることになります。
ライブのスタートを飾るのは「シュシュ」。コレサワは、れ子ちゃんと同じうさぎのぬいぐるみを背負い、ドラムに合わせて躍動感あふれるパフォーマンスを見せます。この曲の歌詞はれ子ちゃんの旅とリンクし、観客の心を揺さぶります。
旅するれ子ちゃんとの共鳴
続けて、れ子ちゃんが見つけた「らぶ」をテーマにした楽曲が披露されます。「あたしが死んでも」やライブの定番「彼女にしたいなら」といった曲は、コレサワ自身が観客と一体感を生み出す重要な役割を果たします。特に「元彼女のみなさまへ」では、カラオケ風の歌詞がスクリーンに映し出され、観客全員での大合唱が起こり、会場は一体感で満ちあふれました。
次に、コレサワはトークを挟みながら、「浮気したらあかんで」を歌い上げ、仲睦まじい様子で犬くんとともにパフォーマンスを展開します。しかし、恋愛の嫉妬と楽しさが交錯する中で、彼女と犬くんの間には緊迫したシーンが訪れ、最後には仲直りするというドラマが繰り広げられました。
胸に響く切ないバラードの数々
ライブが進むにつれ、コレサワは観客を惹きつけるバラードを次々と披露します。「プラネタリウムに憧れた」など、恋愛の痛みや葛藤について深く歌い上げ、観客の心に響くメッセージを届けました。特に「さよなら恋人」では、実写映像とアニメーションが融合し、切ない気持ちを一層引き立てる演出が施されました。
「失恋は悲しいけれど、少し強くなれた気がしました」というナレーションに続き、「笑えよ乙女」が弾き語りで届けられ、会場は温かな空気に包まれました。しかしその後、れ子ちゃんは心ない言葉に傷つき、ステージを逃げ出します。このサプライズ演出は、まさに観客の心を捉えました。
最高潮のクライマックス
コレサワは再登場し、「憂鬱も愛して」といった名曲を披露。物語の核心に迫る内容と感動のメロディが交錯し、会場は最高の盛り上がりを見せました。特にラストの「月」に向かううさぎの映像が流れた際には、会場全体が幻想的な雰囲気に包まれました。
そしてクリスマスをテーマにした「お願いサンタクロース」では、観客のペンライトが赤と緑に彩られ、夢のような空間が演出されました。コレサワが観客に語りかけるシーンは、彼女自身の充実した1年を振り返る素敵な瞬間となりました。
感動的なエンディング
最後には、“れ子ちゃんはもはや一人ぼっちではない”というメッセージとともに、アッパーチューン「♡人生♡」が演奏され、会場は幸福感で溢れました。幸せを共有する姿を見せながら、「どんなあたしも素敵」との感情が全体に広がり、温かい空気感が漂いました。
コレサワは終演後、観客に感謝の言葉を投げかけ、自身の未来への期待も述べました。各公演の成功を経て、彼女の次なる挑戦への意欲は今後とも続くことでしょう。心に残る、笑いと涙の『コレシアター05』。次回の公演もぜひお楽しみに!