2025年6月2日、大阪府泉南市は株式会社マーケットエンタープライズと連携し、不要品リユース事業を開始しました。この取り組みは、泉南市民が不要品を簡単に再利用できる仕組みを設け、廃棄物の削減と循環型社会の形成を目指しています。
■ リユース事業の背景と目的
泉南市では、長年にわたり市民間の不要品交換を促進してきましたが、リユース可能な不要品が多く廃棄される現状や、不法投棄が問題化していました。これに対する取り組みとして、市民がリユースについて知識を深める新たな施策の導入が求められていました。
マーケットエンタープライズは、SDGsの実現に注力しており、地方創生の取り組みを進めています。今回の連携により、泉南市の課題と企業のニーズが一致し、資源を無駄にせず再利用する意義が共有されました。
■ 「おいくら」とは
「おいくら」は、マーケットエンタープライズが運営するリユースプラットフォームです。このサービスは、不要品を持つ消費者が簡単に査定を依頼でき、多数のリユースショップから一括査定を受けることができます。これにより、消費者は手軽に不要品の売却を行うことができると同時に、幅広い選択肢を持つことができるのです。
これまでに130万人以上が利用しており、その利便性が好評を得ています。また、泉南市民はこのサービスを通じて、廃棄物として扱われがちなアイテムを簡単にリユースできるチャンスが広がります。
■ 課題解決の仕組み
泉南市では、有料戸別収集による粗大ごみ回収が行われていますが、特に大型の廃棄物は市民が運び出すのが困難です。
「おいくら」は、出張買取サービスを利用することで、自宅から大型品を運び出すことなく、簡単に売却することが可能となります。さらに、リサイクル法の対象商品である冷蔵庫や洗濯機をまだ使用可能な状態であれば、買い取ってもらえる可能性があります。最短で同日に買取を依頼することができるため、リユース活動が加速します。
■ 取組の今後の展望
泉南市のホームページでは、6月2日14時から「おいくら」に関する情報が公開され、全市民が簡単に不要品の査定を申し込むことができます。この官民協力の取り組みにより、循環型社会の形成や不要品削減が促進されることが期待されます。また、これを契機にリユースが一般に浸透し、廃棄物を減らす意識が高まることでしょう。
泉南市は、大阪都心から40〜50キロメートルの距離に位置し、豊かな自然に恵まれています。市は今後も廃棄物処理コストの削減やリユースの意識向上に取り組み、持続可能な社会の実現に向けて邁進していきます。
出会いが生まれるリユースの場として、多くの市民が参加し、豊かな地域社会が形成されることを願っています。
詳しくは泉南市の公式サイトをご覧ください。