次世代リーダーを目指す学生のためのシンポジウム開催
昨年3月15日、国際共創学部は新入生を迎える入学前教育の一環として、特別なシンポジウムを開催しました。ゲストスピーカーとして、タイガーモブ株式会社の代表取締役CEOである菊地恵理子氏をお招きし、数々の貴重な経験をもとに、これからの社会で求められる人材像や海外体験の価値について語っていただきました。
異なる価値観との出会い
シンポジウムは、二部構成で行われました。第一部では、菊地氏による基調講演「Co-sparkでありえないを超えよう!」が実施されました。菊地氏は、参加者に「皆さんのモットーを教えてほしい」と呼びかけ、当初は少し戸惑っていた参加者も次第に和やかな雰囲気の中で、自分の大切にしている言葉を口にしました。菊地氏は、学生時代にバックパッカーとして出かけた際、多様な価値観に触れることで得た学びを披露。
「人を理解するには時間がかかるけれど、モットーを聞くことで、その人の考えや価値観がつかめる」との言葉は、参加者に深い印象を与えました。菊地氏自身、経営者として多忙な日々を送る一方で、母としての顔も持っています。その両立した生活から、学生時代の経験を経て現在の自分につながることを一つ一つ語ってくれました。
学ぶことの意義
菊地氏が起業したタイガーモブは、海外インターンシップや短期研修を通じて、中高生や大学生に実践の場を提供しています。「日本の若者は、自分で社会を変えることができると考えている割合が少ない」と菊地氏は指摘し、その現状を変えるために「Learning By Doing」の重要性を強調しました。つまり、実際に行動することで新しい発見が得られ、自らの視野が広がるという教えです。
成長するために
菊地氏は、「ありえないを超えよう」というテーマに共感し、どうすれば目指す人材へと成長できるかについても触れました。彼女は、共創という考え方を強調し、「あなたも私もともに輝く」という価値観を育むことが大切だと語りました。そして、参加者に自分自身の「want to」や個々の“らしさ”を見つけることの重要性を説きました。自分が楽しむこと、熱中できることを探すことこそが、自分自身を知る第一歩と指摘します。
越境と内省の重要性
人生において、新たな挑戦や内省は欠かせません。高校から大学への進学もその一つですが、菊地氏はその重要性を再確認しました。「越境は、自分の視野を広げ、より深い理解を助ける」。また、自身の経験を基に、海外での挑戦を通じて得られる成長や逆境を楽しむことの大切さについても触れました。菊地氏は、ストレスを感じる経験が思考の幅を広げるきっかけとなることを強調しました。
未来を切り拓く人材に
後半のパネルディスカッションでは、国際共創学部教員が自身の海外経験から得た洞察を共有。モンゴルやアメリカでの経験を交えながら、多様な文化や価値観との出会いが自分を豊かにしてくれることを明言しました。最終的に、菊地氏は「したいと思うことは、自ら掴みに行くもの」と強調し、参加者に向けたメッセージでシンポジウムを締めくくりました。
「自分の常識を超えた価値観との出会いによって、自分が変わることができるかもしれない」。このような期待感を持たせるシンポジウムは、参加者が大学生活に踏み出す第一歩の大きなきっかけとなったことでしょう。自らの未来を切り拓くためのヒントを得た学生たちが、これからの成長に向けてアクションを起こすことを願ってやみません。