大阪市立東洋陶磁美術館が特別公開を実施
大阪市立東洋陶磁美術館では、長年にわたり行方不明だった重要文化財「飛青磁花生」が寄贈されることとなりました。これにより、同館が所蔵している国宝と並んでの展示が実現し、歴史的な意義を持つ特別公開が行われることになりました。公開は、2025年の11月2日から24日までの期間、特別展「CELADON―東アジアの青磁のきらめき」にて行われます。
 特別公開の重要文化財について
「飛青磁花生」は元代(14世紀)に制作された作品で、中国の龍泉窯で焼かれた青磁の花生です。この作品は1935年に国宝に指定されたものの、その後行方が分からなくなり、文化庁の「所在不明国指定文化財」のリストに載せられていました。しかし、今年の8月に寄贈の申し出があり、9月には作品の受け入れが行われました。寄贈によって、国宝と重要文化財が並ぶ展示が実現するのは本邦初となります。
 特別出品作品の詳細
特別展示される作品は、以下の2点です。
 1. 重要文化財「飛青磁花生」
- - 時代: 元・14世紀
- - サイズ: 高さ25.7cm、径13.8cm、重さ930g
- - 寄贈者: 匿名
この作品は、元代の龍泉窯で制作されたもので、国宝に比べるとわずかに小型な造形となっています。鉄斑装飾も特徴的で、両者が同時期に制作されたと考えられています。
 2. 青磁不遊環花生
- - 時代: 元・14世紀
- - サイズ: 高さ29.2cm、幅15.5cm、重さ1,775g
- - 寄贈者: 匿名
この作品は、特別なデザインのコの字形の両耳に大きな環をつけています。この環は釉薬で固定されているため、「不遊環」と名付けられました。この青磁は、静かな趣を感じさせる美しさがあります。
 特別展の概要
展示は以下のように行われます。
- - 展示期間: 2025年11月2日(日)〜24日(月・振替休日)
- - 場所: 大阪市立東洋陶磁美術館
- - 開館時間: 午前9時30分から午後5時まで(最終入館は午後4時30分まで)
- - 休館日: 月曜日(但し、11月3日は開館)
- - 入館料: 一般2,000円、高校生・大学生800円(団体割引あり)。中学生以下は無料。
また、特別展に関連したプログラムも開催され、学芸課長代理による記念講演会も予定されています。特別公開の貴重な機会を逃さずに、多くの方に足を運んでいただきたいと思います。
 お問い合わせ先
大阪市立東洋陶磁美術館  
〒530-0005 大阪市北区中之島1-1-26  
電話: 06-6223-0055  
詳しい情報は、
公式ウェブサイトをご覧ください。
 
 
 
 
 
 
 
