音楽と音響の魅力
2025-08-27 15:33:22

映画『国宝』スタッフトークショーでの音楽と音響の魅力を探る

映画『国宝』スタッフトークショーでの音楽と音響の魅力を探る



2025年7月5日、東京都渋谷区の「109シネマズプレミアム新宿」にて、現在大ヒット上映中の映画『国宝』のスタッフトークショーが行われました。スタジオのサウンドシステムは、坂本龍一氏による音響監修のもと、特に音質にこだわり抜いたものです。このイベントでは、監督の李相日氏、音楽の原摩利彦氏、音響の白取貢氏が登壇し、映画制作の裏側や音楽の重要性について詳しく語られました。

右上に位置する『国宝』の音楽監督と音響監督の登壇によって、映画の音響や音楽の作り方に迫ることができました。特に、原氏と白取氏の巧みな会話により、観客は彼らがどのようにして映画の感情を音で表現しているのかを深く理解できたことでしょう。トークの冒頭、李監督は音響環境の重要性を強調し、力強い音楽と音響の協力による映画の世界観の創出について語りました。

李監督と音楽のプロたちの出会い


今回のイベントは、シアター7で開催され、映画『国宝』の上映後に始まりました。李監督は、音に対するこだわりから原摩利彦さんと白取貢さんを招待し、音楽に関する秘話を共有する機会を設けました。また、李監督と原さんは過去の作品でもコンビを組んでおり、白取さんとは数多くの映画で共鳴を果たしてきた仲です。白取さんは、原さんの音楽について、当初その魅力に感銘を受け、李監督に推奨した経緯を語りました。彼の音楽への情熱が原さんを一流の作曲家へと導いたのです。

音楽と音響が描き出す物語


『国宝』において、原さんは登場人物の感情と背景を音楽で表現することに力を注ぎました。白取さんも音響の重要性を語り、映画の成功には音楽と音響が協調していることが不可欠であると述べました。音楽に関して原さんは、登場人物の心の奥深くに触れ、映画全体に流れる感情の「流れ」を作り出すことに注力したと語ります。特に、『国宝』では人物の多様な人生背景を意識した音楽作りを進めたとのことです。

また、観客の心に響く音楽を作るには、感情の裏側を探り、表現することが大切であると原さんは述べました。音楽がストーリーの進行を助け、観客が心情に寄り添うためには、単を上に乗せるのではなく、深いところの感情を捉える必要があるということです。ここで重要なのは、映画の場面ごとにどう音楽を融合させるか、という点です。

音楽の制作過程


特に印象的だったのは、最初に原さんがリコーディングした際のことです。彼は映画の冒頭、重要なシーンでの音楽の根幹を担う印象的な音を作ることから始めました。そこで用いた音色は中世の楽器、ヴィオラ・ダ・ガンバの音を基にしたもので、映画全体において象徴的な役割を持っています。さらには、音楽のデモ段階でも、特にキャラクターごとのテーマを生み出すのに時間をかけたと明かしました。

音楽の制作プロセスでの共同作業は、李監督やプロデューサーが及んだ影響を受けることで、質の高い音楽が生まれたのです。それに対し白取さんは、音のバランスやCLEARNESSを意識させることが、成功を収める音響の鍵であると強調しました。観客としても、様々な意見と感想を交えた会話がが行われ、音楽制作における新たな視点が開かれました。

『国宝』の音楽と完成度


その後も、観客とのQ&Aセッションで、トークショーは発展しました。原さんは、特にどういったシーンに苦労したかや、普段の制作活動に関する考えを語っていました。最後のシーンにおける音楽と感情の整合性を持ってし、二人のキャラクターを際立たせるための工夫についても触れました。ここでの原さんの姿勢は、観客にとっても響くものでした。

映画直前のフィナーレで、原さんは主題歌「Luminance」の制作に関しても掘り下げました。曲は、映画のテーマを象徴し、物語を語る要素を込めたものになっています。ラストシーンで流れる音楽は、作品のクライマックスで感動を生む要素をもたらします。観客たちは、作り手たちの熱意や情熱に心を打たれ、主題歌に込められた意味を一層深く感じ取ったことでしょう。

『国宝』は、映像だけでなく、音楽や音響の面でも観客を引き込む要素に満ちた映画です。映画『国宝』は現在も絶賛上映中です。ぜひ、あなたの耳と心で感じる体験をお楽しみください。


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