大阪発、農業現場を支える非破壊型センサー「Folina」の取り組み
ハカルプラス株式会社が展開する非破壊型硝酸態窒素センサー「Folina(フォリナ)」が、化学肥料の使用量を削減しつつ、作物の品質や収量を維持するための新たな取り組みを進めています。この計画は、2026年6月5日に農林水産大臣から認定を受け、近畿地方に位置する企業としては初の「1号認定」を獲得したことが特筆されます。
この非破壊型センサーFolinaは、作物の葉を挟むだけでわずか約7秒で硝酸態窒素濃度を測定できるため、現場での手続きが簡易化され、測定が容易になります。特に、作付けが盛んなトマトを主な対象とし、葉の状態に基づいた肥培管理を支援することが目標です。
環境負荷低減に向けた新指針
農林水産省は、2050年までに化学肥料の使用を30%削減するという目標を掲げています。これに従い、多くの農業現場では肥料の使用量を減少させる中でも、作物の生育や収量を保つ必要があります。従来の方法では、葉や葉柄を切り取り、搾汁して測定するため、手間がかかるだけでなく、現場での連続測定が難しいという課題が存在しました。
この点に着目し、ハカルプラスはFolinaを開発しました。このデバイスは、作物の葉を傷つけることなく栄養状態を測定できるため、連続的な測定が可能です。また、Folinaを活用することで、窒素施肥量を10〜25%削減することを目指しています。
プロジェクトの具体的取り組み
具体的な取り組みとしては、次のような内容が挙げられます:
- - 栄養診断を通じた施肥量の削減:Folinaを利用して、農作物に必要な肥料だけを施肥する判断のための実証を行います。
- - 収量や品質への影響を評価:施肥量を調整することで、質と量を保ちながら、肥料費の低減も検証します。
- - 標準運用手順書の整備:測定手順や施肥判断の方法を文書化し、現場で適用可能なガイドラインを整備します。
- - 導入支援資料の作成:生産者や普及機関向けに、Folinaの導入をサポートするための資料を作成します。
さらに、Folinaの測定結果を基にした栄養診断は、環境に優しい農業への助けとなるだけでなく、持続可能な農業の確立にも寄与します。将来的には、他の農作物への展開も見込まれており、ベジモニというブランド名の下、より多くの農業技術と融合が期待されます。
ベジモニ:未来の農業を支える技術
「ベジモニ」はハカルプラスが展開する農業向け栽培判断支援ブランドで、データに基づいた客観的な栽培管理を実現することを目指しています。今後の展開には、環境データやクラウド機能との連携も視野に入れており、Folinaがブランドの中核を成す存在となります。
株式会社ハカルプラスの所在地は大阪市淀川区で、創業から110年を迎える計測・制御機器メーカーとして、先進的な技術を活かした製品開発に注力しています。Folinaは、数学的データを持つことで、農業の未来を切り開く新しい可能性を示すデバイスです。
農業の持続可能性を高め、次世代の農業を担っていくFolinaの取り組みから、今後も目が離せません。