京都府亀岡市と大阪府茨木市が観光連携を強化
令和7年8月20日、京都府亀岡市と大阪府茨木市は、広域観光連携に関する協定を締結しました。この協定は、両市の異なった観光資源を結集し、イベント開催や周遊ツアーの企画などを通じて共同でプロモーションを推進することを目指しています。観光客の周遊性を高め、滞在時間を延ばすことで、地域の魅力を発信していく狙いです。
観光資源の相互補完
亀岡市は年間300万人を誇る観光地で、「嵯峨野トロッコ列車」や「保津川下り」、「湯の花温泉」といった歴史や自然をテーマにした観光資源が数多く存在します。一方で、茨木市は2025年にオープン予定の「GRAVITATE OSAKA」という日本最長の歩行者専用吊り橋を持つ体験型施設が、新たな観光名所になることが期待されています。両市が強みを活かし合い、新しい観光ルートを構築することで、互いの魅力を引き立てることが可能になります。
行政的な枠を超えた連携
この観光連携協定の特徴は、従来の行政区画に縛られず、観光圏を形成する点にあります。「サイロ型」のアプローチを脱し、実際の人の動きや文化的な結びつきに基づく「ネットワーク型」の協力を推進する考え方が採用されています。これにより、京都府の自治体と大阪府の自治体が本格的に連携することは、地域間の交流を一層深化させる重要なステップとなります。
市長の期待の声
亀岡市の桂川市長は、この協定の締結を通じて、「素晴らしい魅力を持つ茨木市と連携でき、大変心強く感じています」と述べています。そして、茨木市の壮大な観光施設が多くの観光客を引き付け、亀岡市の自然や文化と相まって新しい観光体験が創出されることに期待を寄せています。
茨木市の福岡市長も、亀岡市との連携が両市の交流促進につながるとし、地域の魅力を高めるために協力を続ける姿勢を示しています。「この協定が両市の市民や事業者同士の交流を活発化させ、互いの理解と愛着が深まることを願っています」とのコメントも寄せられています。
今後の取り組み
この協定に基づき、以下の取り組みが予定されています。 1.
共同プロモーションの実施 - モデルコースの作成や、多言語での情報発信を行います。 2.
周遊ツアーの造成支援 - 旅行会社との連携を強化し、観光プランを充実させます。 3.
観光イベントの共同企画 - 物産展や相互出展イベントの実施を目指します。 4.
観光情報の共有 - 両市の観光資源を共有し、連携を強化します。
協定式の概要
協定の締結式は、ダムパークいばきたにて午前10時から行われ、亀岡市の桂川市長と茨木市の福岡市長が出席し、フォトセッションも行いました。両市の観光マスコットキャラクターも参加し、会場は和やかな雰囲気に包まれました。
京都府亀岡市は、JR京都駅からのアクセスが良好な田園都市で、美しい自然環境と共に多くの観光資源を有しており、今後も更なる発展が期待されています。そして、茨木市の「GRAVITATE OSAKA」という新たな観光名所との連携によって、両市の魅力がさらなる高みに至ることを願っています。