日本と台湾の音楽交流、国境を越えた未来の可能性を探る

国境を越える音楽交流の舞台、2025 Taiwan X Japan Music Meet

2023年11月12日から14日、東京にて「2025 Taiwan X Japan Music Meet」が行われました。このイベントでは、音楽レーベルやアーティストマネジメント、ライブ会場、音楽フェス、ディストリビューターなど、幅広い領域の事業者が集まり、日台音楽交流の新たな章が始まりました。

この交流会は、台日間の音楽産業のさらなる関係強化を目的に、台湾クリエイティブ・コンテンツ・エイジェンシー（TAICCA）が主催し、「一般社団法人Independent Music Coalition Japan（IMCJ）」と共同で開催されました。特に注目すべきは、新プラットフォーム「CUEW」の導入です。このプラットフォームは、日本音楽の世界進出をサポートするために設立され、国際的な音楽シーンでの可能性を広げる重要な役割を果たします。

幅広い参加者による活発な交流

今回の「2025 Taiwan X Japan Music Meet」には、日本側から33社、台湾側から14社の音楽関連企業が参加し、相互にビジネスマッチングの機会を持ちました。実践的なワークショップや企業訪問を通じて、参加者は日台の音楽市場の最新情報や業界動向を学び、両国の音楽環境について理解を深めました。

TAICCAの王時思理事長は、「日本と台湾の音楽業界は良好な関係を築いており、双方にとって重要なパートナーです。今後もこのような機会を通じて、音楽の可能性を追求していきたい」と述べています。また、IMCJの山下雄史理事長は、「相互理解を深め、国境を越えて優れた作品を届けるために協力関係を築くことが重要です」と応じました。

台湾のアーティストも参加

台湾側からは、アーティストYELLOW（黃宣）や公演企画会社「LUCKY RECORDS」、音楽制作会社「ODAAT Music Studio」などが参加し、実際に100件以上の商談が行われました。YELLOWのマネージャーである李漢群氏は、「参加者が同じ会場にいるため、非公式な交流の機会も多く、関係構築に良い環境でした。国際的な経験から言語の重要性を再認識しました」と感想を述べました。

ワークショップによる学び

この交流会では、業界理解を深めるためのワークショップも行われました。「日台成功事例と日本市場の現況」をテーマにしたセッションでは、ポニーキャニオンの石井慎一氏やCUEWの共同創業者Koki Takahashi氏が登壇し、貴重な知識を共有しました。また、インディーズアーティストが音楽フェスに参加するためのポイントについても幅広く議論されました。

音楽の未来を共に築く

TAICCAが重点を置くのは、単なる一時的な交流にとどまらず、継続的なビジネスマッチングの場を提供することです。台湾の「浮現祭」との連携により、アーティストのパフォーマンスだけでなく、ビジネス機会の創出にも貢献しています。日台音楽交流は、今後ますます活発になり、その成果が期待されます。このような取り組みを通じて、音楽の国境を越えた新たな未来が切り開かれていくことでしょう。