日本の音楽IP市場に新たな風を吹き込む提携が成立
日本の音楽IP市場に新たな風を吹き込む提携が成立
2023年、クオンタムリープ株式会社と韓国の音楽IP企業・Beyond Musicが、音楽資産の価値向上を目指す新たな提携を発表しました。この基本合意契約は、日本における音楽IP投資および音楽コンテンツ関連事業の強化を狙ったもので、両社の専門性を活かし、さらなる成長を目指す取り組みとして注目を集めています。
提携の背景と目的
クオンタムリープは、日本国内において音楽IPの投資・管理に特化した企業で、Beyond Musicはアジアを代表する音楽IP投資およびデータマネジメント企業です。この提携により、両社は日本の優良音楽IPへの投資を強化し、Beyond Musicの持つマーケティングネットワークを通じて、グローバルな展開を進める狙いがあります。
具体的には、日本のメジャーおよびインディ音楽IPの買収や流通、リブランディングなどを行い、さらにアニメーションやゲーム、広告などの広範なコンテンツ産業でも協力を図る意向を示しています。特に「日本のクリエイターの権利の価値向上」という方針のもと、音楽資産の発掘と活用に力を入れる姿勢が明確です。
今後の展望
Beyond Musicの代表取締役社長であるチョ・ジンウ氏は、このパートナーシップが音楽IP産業のイノベーションを加速し、グローバル市場での成長を目指すものであると語っています。また、クオンタムリープの代表取締役社長・中村智広氏も、権利者である日本のクリエイターにとっての利益を重視した取り組みを強調しました。
この提携は、日韓両国間の音楽コンテンツの共同制作・投資体制を強化する法的枠組みも構築される見込みです。
韓国市場における日本音楽の価値
さらに、クオンタムリープコリア株式会社の代表取締役・ジョン・チョルユン氏は、韓国のMZ世代(ミレニアル世代+Z世代)を中心に、日本の音楽やアニメーションコンテンツの人気が高まっている現状にも触れています。日本音楽はK-POPとの連携を通じて、韓国市場をグローバル展開の足掛かり羽化する可能性を秘めていると説明しました。
Beyond Musicの実績と今後の目標
Beyond Musicは、2021年の設立以来、世界各国で100件以上の大規模な音楽IPを買収し、数万件の著作権カタログを保有しています。これまでにBTSやBLACKPINKといった著名アーティストの楽曲にも関与し、その国際的な権利運用体制を強化してきました。今後も音楽産業の持続的な成長とIP価値最大化に向けて、アーティストやクリエイターと共に次世代の音楽エコシステムの構築に取り組む姿勢を示しています。
結論
クオンタムリープとBeyond Musicの提携は、ビジネスだけでなく、文化交流の観点からも意義のあるものです。日本と韓国の音楽業界の共同成長は、今後の音楽シーンにも大きな影響を及ぼすでしょう。この提携が実を結び、両国の音楽がどのように進化していくのか、今後の展開に期待が高まります。